職場では2018年5月現在、開発部門の社員のみリモートワークができるようになっています*1。
以前、リモートワークのメリット・デメリットについて書きましたが、私個人としては大変ありがたい制度だと思っています。
しかしながら、制度上週4までできるにもかかわらず、実際私は平均週1くらいしかリモートワークできていません。
気持ちとしては週2〜3にしたいのですが、特別な事情があるとき*2以外はなかなかそうもいかない。
では何が私のリモートワーク欲を阻害しているのか、要因を整理してみました。
制度・体制的要因
チームメンバーが少ない
これは組織体制上仕方がないのですが、現在私の所属する開発チームは社員1(私)・業務委託1の2名しかいません。
チームの1つ上のグループという単位ではかなりの人数がおり、他チームの社員1名が私が動けない場合の補佐役もしてくれています。
平常時はこれでも業務を回せるので影響ないのですが、トラブル時は誰かの手を借りる必要が出てしまいます。
仕事相手はリモートしていない
開発チームは開発メンバー以外ともやりとりをします。その最たるは企画部門の方々ですが、現在企画部門ではリモートワークは行われていません。
また、開発部門の社員全員に実施権はあるものの全員がやっているわけではありません。グループ単位で見ると上司も新卒も色々な方が実施していますが、私の周りの関係者内では自分しかしていません。
数年前から、企画も開発もその他関連部署も皆Slackを使っており、普段からSlackによるコミュニケーションが大半を占めている環境です。なのでリモートワークでもなんら問題はないのですが、対面コミュニケーションも全く無いわけではありません。週1の定例会くらいは顔を出すか…とやっていると、リモート実施日が消去法になってしまいます。
事前申請制
申請方法はそれほど煩雑ではなく、
- 関係者に事前共有(Slack可)
- 上司に事前共有(2営業日前まで・Slack可)
- Googleカレンダー登録
- 勤怠連絡(Googleフォーム)
の4点のみで書類回付は不要です。
結構気軽に取れるはずですが、ネックなのは事前という点。当日「今日リモートワークにしたい!」と思ってもできません。ただ、実は上司の許可があれば当日も可能ではあるのですが…
設備的要因
ノートPCの前日持ち帰り
これが地味に面倒くさい。。
職場のルール上会社支給のノートPCしか使えないのですが、支給台数にもそれなりに限度があるため、リモートワークする際は前日に持ち帰る必要があります。
そのため、事前申請していない日にいきなりリモートワークしたくなってもノートPCが無いのでできません。。
理想としては、リモートワーク用ノートPCを自宅に常設できればいいんですけどね。
リモート会議の音質問題
以前の記事でも触れましたが、参加人数、通信速度、集音マイクなどの周辺機器の有無、会議室かオープンスペースかなど、様々な要因でリモート会議の質が左右されます。
アジェンダを画面共有した状態で進行する場合は多少音が聞き取りにくくてもなんとかなりますが、アイディアを出し合うブレスト会議やアジェンダにないトピックが現場で話題になっているときは、音質が悪いと致命的です。。
また、面談など込み入った話をする際はまだまだ対面の方がやりやすく感じる現状です。
システム的要因
アクセス不可領域の存在
リモートアクセスでアクセスできる領域は制度整備時に増えました。開発チームが業務でよく使うツールやサーバログインなど、ほとんどの事はできるようになっていますが、それでも一部のツールや領域には制限がかかっています。
そのため、リモートワーク日の業務内容はそれらを使わなくてもできることに限られてきます。
本番対応ができない
その制限の1つが本番対応(リリース作業など)です。本番サーバや各種本番環境にまつわるツールなどはアクセス不可となっています。
先述の通り、チームに社員が私しかいないため、本番対応がある日は自ずと出社日になります。
心理的要因
以上に加え、どうにも厄介なのが心理的要因。。誰に何かを言われたわけではないのに疑心暗鬼になっている節があります。
謎の後ろめたさ
成果が出ない日の後ろめたさ
タスクはしてても、成果が出せないこともあります。ずっとパソコンに向かってコーディングしていても、色々躓いて調べて試して結局数行しか進まなかったことも。。
リモートワーク時のルールでは、特に進捗報告や成果物提出などは不要なので特に問題はないはずなのですが、それでも「8時間仕事してそれだけなの?」「本当に仕事してたの?」って思われてないか…?という不安に駆られます。
サボってると思われるのでは?という漠然とした不安
衆人環視の元に「出社」していれば「仕事をしている」と見られるのに対し、リモートワークで会社に姿が見えてないと「サボってるんじゃないか」と思われてないか…?という不安があります。
個人的には衆人環視だと気が散ってあまり仕事が進まないので、家で一人で自分のペースで黙々と仕事していた方が捗る方だと思っています(生産性はともかく)。
テレワークが始まることで、今まですがっていた無遅刻・無欠席という人物評価の絶対的な信仰・教義がなくなってしまう恐怖心、それこそがテレワークに及び腰になっている企業の正体だろう。そして、決められた時間にその場に居さえすれば、一定の評価を受けられたのが、在宅勤務になりそれが通用しない新しい社会で果たして自分が会社および社会からどのように評価されるか、不安に感じてしまう私たちの心……それこそが働き方改革が進まないもう一つの正体だろう。
これは以下の記事の引用ですがまさにそれで、仕事していても職場にいないことで周りからどう見られているのかという不安がよぎります。
謎の申し訳なさ
自分用の配慮への申し訳なさ
関係者内ではリモートワーカーは私1人なため、会議のある日はリモート会議をセッティングしてもらうことになります。
リモートワーカーが多い一部の定例会では手法が確立され参加の障壁は低いのですが、私1人のためだけにするリモート会議は障壁があります。特に、私が普段は司会をやる定例会もリモート時は補佐役の方に代行してもらうため、少し申し訳なさを感じてしまいます。
そのため、参加障壁のある会議の日はリモート候補日から除外しがちです。
緊急対応に遅れをとるもどかしさ
一応チームリーダーなので、何か緊急対応があれば呼ばれる立場ではあります。とはいえ障害も緊急事態も起こることはごくごく稀です。
以前、たまたま私がリモートワークしていた日に障害が発生したのですが、事象は確認できても現場にいないため空気感がわかりませんでした。私が主導で動こうにも本番サーバに入れず、結局現場からの連絡をバケツリレーすることしかできず、リモートでの指示の難しさを痛感しました。。
そのことから今後は、私がリモートワークの日に障害が起きたら現場の補佐役の方が主導して連携するようにしたのですが、周りから「リーダーなのにそれってどうなの?」って思われてないか…?と疑心暗鬼になっています。。
まとめ
こうしてまとめてみると、様々な要因でリモートワークがしづらくなっていることが分かりました。
私にとってリモートワークすることの旨味は、
- 時短しなくて済む(8時間勤務できる)
- 遅刻しなくて済む(8:40登園でも余裕)
- 周りの目を気にしなくて済む(気が散らない)
と良い事づくめなのですが、端的に言うと「普段から大して成果も出してないくせに、自分のエゴのために周りに配慮させて楽しようなんて」という言われてもいない架空の声に怯えています*3。
それでつい、予定している作業ができるかつ周りへ配慮が少なくて済む、
- 定例会のない日︰月・水
- 本番対応がない日︰不定期(週前半が多い)
と絞り込んでしまい、事情がない限り週1以下になってしまうんだと思います。
あまり気にせずにやれればいいんですがねぇ…強い心を持ちたいです。