ゆるりとねっと。

ヲタクなワーママのゆるゆる雑記ブログ

及川光博 23年連続ドラマ出演について考える

特別お題「わたしの推し

俳優・及川光博の出演作について。このテーマでブログを書こうとして、下書きのまま1年が経ってしまった。

きっかけは2020年に発表された、週刊女性のインタビュー記事だった。

www.jprime.jp

「22年連続ドラマ出演」という記述を見て実は驚いた。ファン歴23年ほどの私ですら、その事実に気づいていなかった。

アーティスト活動、ワンマンショーは(コロナ禍で中止になった2020年を除き)毎年開催しているのは知っている。だが一方で、俳優活動の方もそこまでコンスタントだったとはあまり認識していなかった。

そこで、これまでの出演作リストをWikipediaをもとに作ってみることにした。ドラマ・映画・舞台を対象に作成したが、この記事では「ドラマ」に関してのみ触れる。

及川光博 ドラマ出演の歴史

f:id:tomo-sankaku:20220109014252p:plain
及川光博 ドラマ出演リスト(単発・連続)

これを見ると確かに1998年「WITH LOVE」から2021年「最愛」まで、23年連続でTVドラマに出演している。

f:id:tomo-sankaku:20220109014310p:plain
及川光博 ドラマ出演リスト(連続)

連続ドラマのみに絞っても、23年連続なことは変わらない。ただ、連続ドラマはたいてい3ヶ月スパンなことが多く、出演のないクールももちろんある。

開始時期だけを見ると4クール連続なところもあるが、1回きり・途中からの出演や3ヶ月スパンでない作品もあるため、ずっと出ている感はあまりなかったように思う。

むしろ近年(特に2013年以降)の方が、クールは断続的ながらも出番の多い重要な役どころで出ていたので、多くの人の記憶に残っているのではないだろうか。

相棒・神戸尊

そのきっかけとも言えるのが「相棒」の神戸尊。Season7最終回から登場。Season8〜10(2009年〜2011年)の3年間、二代目相棒として活躍した。

やはり「相棒」は俳優・及川光博の転機となった作品だと思う。マツキヨのCMでデビュー当初からお茶の間の知名度はあったものの、当時はどこかキワモノ扱いされてる節もあった。

杉下右京の相棒が代わることは、それはそれは大きな騒ぎだった。長らく相棒を務めた寺脇康文さんの枠に入ることは相当なプレッシャーだっただろう*1。でも、そんなプレッシャーをはねのけ、神戸尊というキャラクターを演じきった。

2020年に行われた相棒総選挙でも2位にランクインする人気ぶり。これは個人的主観だが、役者としての評価がぐっと上がったのもこの時期ではないかと推測している。神戸尊から泉に浸かり始めた*2人たちもネット上で多数観測されている。


さて、ここからは「相棒」前後における出演作品について振り返ってみる。

「相棒」前︰1998年〜2008年

デビュー作「WITH LOVE」ではヒロイン(田中美里)に片想いする商社マン役。主人公(竹野内豊)にとって恋のライバルという、デビュー作にしてはそこそこのポジションだった。

続く1999年「氷の世界」では青年実業家役で故人。主に回想に登場し、殺されるシーン(推理上のものも含め)が何度もあったと記憶している。主人公(これまた竹野内豊)が解き明かそうとしている事件の被害者であり、これもまた重要な役どころ。

このように、序盤から割と主人公に近い位置の助演が続いた。2000年の日曜劇場「オヤジぃ。」では主人公の娘の婚約者で、ゲイであることを隠している商社マン役。主人公(田村正和)が彼の不当な解雇に腹を立て、会社に乗り込み啖呵を切るくだりは同ドラマの名シーンの1つである。

役柄としては、若く端正な顔立ちからエリート役が多い印象だった。商社マン、医師、作家、評論家、弁護士などの堅い役職が並ぶ。一方でエリートのイメージを覆すような意外な役もちらほらあった。クラゲ好きの地味メン*3だったり、派手な衣装で傾いていたり*4、ミッチーみたいに踊ったり*5、敵として立ちはだかる妖怪*6だったり。シリアスからコメディまで網羅されていた。

ちなみに初主演作は2004年の金曜ナイトドラマ「ミステリー民俗学者 八雲樹」。漫画の実写化である。同年は「CASSHERN」「キューティーハニー」と映画でも実写作品に出演しており、2.5次元俳優の先駆け!?…とも言えようw

「相棒」後︰2012年〜2021年

2011年に結婚、2012年に相棒卒業、2015年に事務所独立・ホリプロ業務提携と、重大なライフイベントが続く。それが彼自身の俳優活動にどれほどの影響を及ぼしたかはわからないが、「相棒」以降の出演作もまた粒ぞろいである。

単発ゲスト的な出演は減り、レギュラー出演が多くなった。2013年「信長のシェフ」「半沢直樹」2016年「スミカスミレ」2019年「グランメゾン東京」のように主人公の傍、言わば"相棒"ポジションにつく役どころも目立つ。

年齢もあってか、父親役*7も時々ある。2019年「ハケン占い師アタル」「グランメゾン東京」*82020年「リモラブ」*9では、我が子と関わるシーンも多数存在する。

そして、昨今はなぜか*10「裏切りそう」というイメージも抱かれている。2014年「ビター・ブラッド」は初めから悪役として描かれていたが、そうでない作品においても「いつか裏切るのでは…?」と視聴者に疑念を抱かれることが多い。2013年「半沢直樹」でもそうだった*11が、結局最後まで有能な友人であった。一方で2017年「明日の約束」2021年「ドラゴン桜」などで意表をつくこともあるので、「裏切りそう」イメージはあながち間違ってはいないのかもしれないw

まとめ

俳優・及川光博の1998年〜2021年出演ドラマについてざっくり振り返ってみた。

今回は便宜上「相棒」を境に区切ってみたが、若い頃も近年もそれぞれにバリエーション豊かな役を演じており、助演としての存在感は揺るがないものとなっている。

アーティスト活動を自己プロデュースでする一方で、俳優活動では制作陣が求めるものを的確に役に落とし込んで表現する、その巧みさが毎年のドラマ出演に繋がっているんだろうなぁと感じている。

*1:このことについては本人も度々語っている。

*2:「沼にハマる」を「泉に浸かる」に言い換えているwww.yururito.net

*3:2000年「晴れ着、ここ一番」。劇中で垢抜ける。

*4:2002年「利家とまつ」。前田慶次郎。

*5:2003年「マンハッタンラブストーリー」。劇中でベッシーと呼ばれる。

*6:2006年「西遊記」。温泉の妖怪w

*7:「相棒」前では2006年「吾輩は主婦である」くらいしかなかったように思う。2019年には映画「君は月夜に光り輝く」でも父親役を演じた。www.yururito.net

*8:一人娘アメリーがかわいいrealsound.jp

*9:男の子の父親役は久しぶり(吾輩以来?)

twitter.com

*10:きっかけはどこなのだろうか?「相棒 season7」でスパイとして右京に近づいたことが発端か?

*11:ミッチー本人も「裏切りそうで裏切らない」って言っちゃうしwwwww.yururito.net