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ヲタクなワーママのゆるゆる雑記ブログ

絵本「なっちゃんのえんそく」がなんか好き

次女は寝る前に絵本を読んでとせがむ。

少なくとも1冊、多いときで4冊くらい読まされる日もある。絵本のローテーションはだいたい同じラインナップだが、時折ブームは変わっていく。

そんな次女のお気に入り絵本の1つ、「なっちゃんのえんそく」について語りたいと思う。

なっちゃんのえんそく

なっちゃんのえんそく

twitter.com

「なっちゃんのえんそく」は、2020年5月22日にマクドナルドのハッピーセットのおまけ絵本として刊行。

普段、長女も次女もおもちゃを選びがちなハッピーセットだが、稀に絵本や図鑑を選択することもある。「なっちゃんのえんそく」もたまたま長女が選び手に入れた絵本である。

ちなみに本の内容は公開されているので、あらすじについては割愛する。

mcd2020-km3.shogakukan.co.jp

あるあるな姉弟喧嘩

「けんちゃん、あっちいって。わたしのリュックにさわらないで。あしたのえんそくのよういしてるんだから。」

「うわーーーーーん」

けんちゃんが、なきだしました。

もうこの冒頭が最高w

自分で支度しようとする姉と、それを妨害してくる弟。些細なことから始まる姉弟喧嘩はめちゃくちゃ思い当たる節があって、この3行で姉弟の関係性が滲み出てくるのがよい。

ここで泣いてしまったけんちゃんをママが抱っこするのだが、この泣いてるけんちゃんの挿絵もなんか可愛い。こうやって丸まってしがみつく姿もとても見覚えがある。

弟ばかり構うのが気に入らないなっちゃんは、今日幼稚園行かない!と拗ねてしまう。つまりこの物語は朝、登園前の一コマ*1ということがわかる。

朝といえば時間との戦い。ただでさえバタつくのに、行き渋りなどされてはたまったものではない。しかし、ママはなっちゃんに「明日晴れるようにてるてる坊主を作ろう」と提案するのである。なんて心が広いのか…!

喋りだすてるてる坊主

なっちゃんが顔を描いたてるてる坊主が突然喋りだし、驚くなっちゃん。一方、ママはお尻丸出しでキッチンに駆け出すけんちゃんを追いかけており、てるてる坊主の異変には気づいていない。

てるてる坊主がリュックの中のお菓子をみつけ、家の中で遠足ごっこが始まる。しかし、てるてる坊主がけんちゃんの分のチョコレートまで取ろうとしたことからなっちゃんと取っ組み合いになり、ぺちゃんこにさせられてしまうのだった。

遠足はママと2人で行きたいとこぼしていたのを指摘されるなっちゃんだが、それでもなんだかんだで弟を大事に思っていることがうかがえる。

ここでてるてる坊主が胸の内を明かす。いつも人のお願いごとを聞くばかりで、自分のお願いは聞いてもらったことがないから、少し意地悪したくなったのだと言う。確かにてるてる坊主は普段「明日天気にしておくれ」と言われるばかりである。これはちょっと面白い視点だなと思った。

どちらも大事な子

てるてる坊主と和解し、雨が止み晴れてきた空。

なっちゃんのところへやってきたママは、なっちゃんそっくりのてるてる坊主を作っていた。そしてこう言うのである。

「ママね、なっちゃんとけんちゃんがいるから、まいにちとってもたのしいの。」

唐突さも感じるものの、なんかこの台詞が地味に好きなのだ。

自分も姉妹を育ててみて感じたが、どんなに意識しても幼い下の子に掛かりきりになってしまう場面は多く、そのたびに上の子に我慢や負担を強いることになるもどかしさはある。なっちゃんも日頃から「いつもけんちゃんばっかり!」と弟優先になることへの不満を漏らしていた。

でも、ママは「なっちゃんとけんちゃん」2人ともいるから楽しいと言う。けんちゃんはまだまだ手が掛かる、だけどなっちゃんのことももちろん大切なんだよ、そう言っているような気がした。

なっちゃんもまだまだママに甘えたい、独占したい気持ちもあるだろう。でもてるてる坊主との格闘を経て、お姉さんとしてちょっとだけ成長したところが微笑ましかった。

最後の挿絵、てるてる坊主も連れてみんなで遠足に行った光景も楽しい。それはそうと父親はどこへ

*1:なんで登園前に明日の遠足の準備をしているのか?という疑問はあるが、まぁ子供はタスクの優先順位よりも興味が先行するから、先走って準備しているものと推測する。