ゆるりとねっと。

ヲタクなワーママのゆるゆる雑記ブログ

「映画プリキュアミラクルリープ」ネタバレ感想︰神々しいスーパーグレース、熱いバトルと大人にも刺さるストーリー。春映画で一番好きかもしれない

f:id:tomo-sankaku:20201124011255j:plain:w300
今作のミラクルンライトは直立する!

「ヒーリングっど♡プリキュア」の春映画、ついに観てきました!春映画といってもコロナのせいで秋になっちゃいました*1が…。。

映画はとても面白かったです!半年待った甲斐がありました。5歳娘も「あっという間だった!」と、面白くて体感時間がとても短かったようです。

映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日

spring.precure-movie.com

  • 上映時間︰71分
  • 公開︰2020年10月31日
  • 監督︰深澤敏則
  • ゲスト声優︰稲垣来泉、平田広明
  • キャッチコピー︰「わたしたち、はじめまして!…じゃないんです!」

板岡錦さんが作画監督ということで、そこも期待大でした。板岡さんといえばキュアジェラートやキュアミルキーなど数々の変身バンクを手掛けたことで有名ですね。今作でもキュアアースの変身バンク*2を担当しています。

mantan-web.jp

二度の延期を経てようやく公開

元々3月20日公開予定だったのですが、コロナウイルス感染拡大の影響で5月16日に延期。その後さらに延期され、本来は秋映画の公開日だったであろう10月31日にやっと公開されました。

これでヒープリの「春映画」は秋に、「秋映画」は来年の春に、とシーズンが逆転する結果となってしまいました。

また、コロナ対策の一環として「声を出さないで」「ミラクルライトを振らないで」という異例の呼びかけが。このことについて言及したキュアグレース役・悠木碧さんのTweetも話題になりました。

twitter.com

twitter.com

ネタバレ感想

クロスオーバー作品としての面白さ

春映画ならではのクロスオーバー展開、3世代に限定するようになって久しいですが、そのぶんしっかりとストーリーに重きを置いていた気がします。

2周目ののどかが自信喪失してしまったときに「大丈夫!」と優しく励ましたひかる、そしてはな。ひかるがちゃんと先輩してるよ…(´;ω;`)ああまたこうしてプリキュアの系譜が脈々と受け継がれていくんだね…と思うと泣けてきます…

ところで今作のハグプリはどの時間軸なのか?…それは考えてはいけないのです!

スクリーンで観るOP/EDの豪華さ

今作のOP/ED曲はテレビと同じですが、ヒープリのOPが映画仕様になっているうえに、スタプリ・ハグプリのOPオマージュも入っており、やっと観れた喜びも相まって早くも泣きそうになりました。

EDも久々に聞く前期EDで、2番以降はスタプリ・ハグプリも加わったバージョンでこれまた超豪華。感慨深かったです。

歴代シリーズのアイテム/キャラクター

その他にも、歴代シリーズに登場するアイテムやキャラクターもいました。わかりやすいところだと朝のシーンに出てくるこれら。

  • カオルちゃんのドーナツ(フレプリ)
  • いちごメロンパン(まほプリ)
  • P.P.アブラハム監督(スタプリ)
  • 春日野うらら(5Gogo)
  • 北条まりあ ※響の母(スイプリ)

写真のみですがうららが登場したのは、次回作「映画 ヒーリングっど♡プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」への布石なんでしょうかね…?

Wikipediaによると他にも過去作キャラがちらっと出ていたようです。これは気づかなかった…

  • 長瀬まゆみ・勝木かな・三毛猫(まほプリ)
  • 神楽坂りさ・光岡じゅんこ(プリアラ)
  • 深澤監督(スマプリ)

そしてバトルのクライマックス、スーパーグレースになる手前あたりで初代〜プリアラまでの歴代プリキュアの姿が一瞬だけ映るサプライズもありました。

タイムリープものとしての面白さ

「ミラクルリープ」というタイトル通り、タイムリープものです。子供でも理解できるのかな…と少し心配でしたが杞憂でした*3

時間遡行を知覚する→失敗する→再挑戦→成功する

という王道展開を踏まえつつ、タイムリープを繰り返す度に散りばめられていた伏線が回収され、とてもテンポ良くわかりやすくできていたように思いました。

「半ドン」がカギ

なんで「今日を繰り返す」と言いつつ7:30〜12:00の4時間半なのか?と思って観ていたのですが、のどかの両親が言う「半ドン*4」が伏線だったんですね…そして学生時代の記念写真もリフレインの正体を導くカギとなった…あの帰結はなるほどなと思いました。

ミラクルンライトの効力

今作のミラクルライト「ミラクルンライト」は妖精ミラクルンが独自に生み出したもので、惑星ミラクル*5とは無関係のようですねw

このミラクルンライト、時間遡行しても前の記憶を保持できるいわばリーディングシュタイナー*6的能力を付与できるようです。もっともそれはヒープリの3人にしか効かない*7のかもしれませんが。

99回のタイムリープ

物語中盤、のどかが挫折する2周目で、実はこれがリフレインにとっては98回目のタイムリープであることが明かされます。

つまりのどかたちが最初にリフレインの襲撃にあったときには既にこの日を97回繰り返しており、ラビリンたちがミラクルンからミラクルンライトを得たのはその前の96回目ではないか?と推測されます。ミラクルンの行動で少しずつ過去改変され、その結果プリキュアが干渉するに至ったのでしょう。

ミラクルンが途中で逃げ出して*8ラビリンたちにミラクルンライトを渡してなかったら、のどかも誰も知覚せぬまま100回以上同じ日を繰り返していたんでしょうね…明日が来ないことに誰も気づけない。。

するとどうしてリフレインがこんなにも無為に「今日」を繰り返しているのか?という疑問が浮かぶのですが、その答えをのどか自身がみつけだす*9ところもよかったです。

ヒープリとしての面白さ

なんと、今作には登場しないキュアアースが本編開始前のパートで登場。秋に公開するために後から撮られたのでしょう。「今回私は駆けつけられませんが、心の中で応援しています(※台詞は曖昧)」といったフォローが入っていたのはよかったですw

今回、バトルがかなり熱かったように思います。テレビ本編では後半の盛り上がりで強化フォームも登場していますが、本作ではまだプリキュアなりたての頃のはず。それでも今に劣らぬ見ごたえあるバトルシーンが展開されていました。特に1周目でのキュアフォンテーヌのソロバトルがめちゃくちゃカッコよかったです!

twitter.com

のどかの3周目でひなたがスタプリ勢に「あなたたちがプリキュアなのは知ってる、そして私もプリキュアなの(※台詞は曖昧)」とド直球の説明をしてるのがひなたらしくて好きでした。向こうも「キラやばー!」で話が早いし、なかなかいい立ち回りだったと思いますw

のどかの成長、そしてスーパーグレースへ

のどかがタイムリープを繰り返すごとに成長していくさまが丁寧に描かれていました。

特に2周目の挫折から、ひかるとはなに励まされたあとの3周目では気迫が違います。これから起きることを先手先手で解決していくさまはほむほむ*10のようでしたw

ところで1〜2周目のトラックに撥ねられそうになる男の子を救出するシーンを見るに、プリキュアの変身も実際は一瞬の出来事なんでしょうね。

そしてグレースのパワーアップ形態、桜モチーフのアルティメットまdスーパーグレースがめっちゃカッコいいのです…!

twitter.com

プリキュアたちがミラクルンライトを振り*11、その力が結集してスーパーグレースになるのですが、挿入歌「Circle Love〜サクラ〜」もまたいいタイミングで入ってくるんですよ…

そして神々しいスーパーグレースがリフレインにこう言うのです。

「明日へ行こう。ミラクルンも、…あなたも」

この「あなたも」というところにすごく救いを感じました。

浄化されたリフレインに「お大事に…」と言うところもいつものグレースと雰囲気が違っていてカッコよかったです。

未来へ踏み出す勇気(ネタバレ)

今回のリフレインは、フレプリ秋映画のトイマジン*12やハグプリ秋映画のミデン*13のような付喪神的ラスボスです。

そして子供たちとの思い出を守りたいあまり、同じ日を繰り返して明日が来ないようにしてしまうところは、ドキプリ秋映画のマシュー*14やハグプリ本編のジョージ・クライ*15とも通ずるところがあるように思います。

リフレインとミラクルンが共に見守ってきた日々。その痕跡がなくなってしまうと知ったときにこのループが始まってしまった。半ドンの土曜日を何度も何度も繰り返す。時計が出てくるシーンの禍々しさが、あとで思い返すと悲壮感すら感じます。

でも、事情を知ったスーパーグレースは、リフレインを倒すのではなく優しく寄り添うのでした。

「明日へ行こう。ミラクルンも、…あなたも」

同じ日を繰り返してどうしたいのか、もしかしたらリフレイン本人もわからなかったのかもしれません。ただただ、その先に進みたくなかったのでしょう。リフレインが宿した校舎と、ともすればミラクルンが宿した桜も共に壊されてしまうかもしれませんから。

浄化され時が進んだ結果、校舎の取り壊しをやめて美術館に改装する方向になったのは、リフレインにとって救いのある結末だったなと思います。

卒業シーズンで環境が変わることに不安があっても、前に進んでみたらもっと楽しいことがあるかもしれない。そういった前向きなメッセージも込められていたんですね…。

まとめ

「映画プリキュアミラクルリープ」の感想を書いてみました。ストーリーよし作画よし音楽よし、個人的に好きな春映画ナンバーワンになったと思います。タイムリープものはやはり面白いですね!

ただ、ストーリー的にやはり卒業シーズン、桜の時期に観れていたらもっと最高だったな…と思います。うー、コロナが憎い…

*1:ヒープリ以降のプリキュア映画はどうなるんでしょうね。春秋逆転のままか、どこかのタイミングで戻すのか…?

*2:

*3:まぁ前前作のハグプリも本編自体がタイムリープものだしね。

*4:作中では「半ドン」がプリキュアの親世代の用語として語られてましたが、もう少し上の世代では?とも思いました。私の母が言ってましたね。

*5:前作「映画プリキュアミラクルユニバース」における主要舞台。これまでのミラクルライトは全て、この惑星の工場で作られていました。

*6:「シュタインズ・ゲート」の作中用語。

*7:97回目のラビリンたちは、ミラクルンと再会するまで96回目の記憶を失っていたので、所持しているだけでは発動しないのかなと思いました。

*8:何回目からかはわかりませんが、96回目より前から行動してた可能性はありますよね。

*9:聴診器でミラクルンに訊いたときはタイミングよく寝ちゃっていました。

*10:「魔法少女まどか☆マギカ」第10話の暁美ほむら

*11:今回は観客に煽る演出がなくサラッとしていたなぁと思いましたが、もしかしてコロナでシーンカットされてるのかも…?→どうやらそのようです。ソース:mantan-web.jp

*12:子供に捨てられたテディベアが、同様に捨てられたおもちゃたちの恨みを集めて復讐するために魔神化。

*13:製造されたが市場に出回らなかった一眼レフカメラが、自分に無い"思い出"を渇望して怪物化。

*14:マナと過ごした幸せな日々を繰り返す"オモイデの世界"にマナを閉じ込めた。

*15:最愛の人物に訪れた悲壮な未来に絶望し、過去に戻って時間を止めて永遠の世界にしようとした。