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ヲタクなワーママのゆるゆる雑記ブログ

過去の因縁、そして奪われた良子︰「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The STAGE 中等部- Remains」感想

約1年ぶりの中等部舞台

舞台リメインズ、ロマーナの面々は想像の何倍も濃かった。

今回も面白かったが続きは来年、どうなる中等部!?

少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The STAGE 中等部- Remains

revuestarlight.com

開催概要

開催期間2024年7月6日~7月15日(全13公演)
場所飛行船シアター
チケットS席(1階席前方)︰休日12000円/平日11000円
A席(1階席後方)︰休日10000円/平日9000円
2階席(2階席中央ブロック)︰休日7000円/平日6500円
U-22シート(2階席サイドブロック)︰4500円
配信7/15昼夜
国内︰4000円
海外︰4000円
脚本江嵜大兄
演出江嵜大兄
出演者
(敬称略)
青木陽菜 松澤可苑 深川瑠華 久家心 佐當友莉亜
華成結 中﨑花音 安藤千伽奈 濵川明那 園田れい
篠原ありさ
感想ハッシュタグネタバレ有︰リメインズみたよ
ネタバレ無︰#舞台リメインズ

中等部舞台第3弾

「Regalia」「Rebellion」に続く、3作目の中等部舞台。

今回からは先輩たちの出演はなく、中等部5人のみで舞台を張ることになる。

そして今作は新キャラが登場。ステラの因縁の相手である荒神尊と、彼女が在籍する「ロマーナ演劇学校」のメンバーたちである。ビジュ公開の時点でかなりアクが強そうだなと思ったw

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会場・座席について

会場は毎度おなじみ飛行船シアター。

今回初めて2階席を選択。来場者特典はもらえないが少し割安で見られるし、人の頭が全て視界から消えるため見晴らしがめちゃくちゃよかった。

そして開演前からずっと、雨の音が響いていた。

舞台リメインズ(7月13日昼公演)の感想

記憶補完のため、7/15夜公演(千秋楽)の配信も視聴している。

※ここからネタバレ注意!!

時間配分はおおよそこんな感じだった。

  • 舞台パート︰100分
  • 休憩︰10分
  • ライブパート︰20分

ロマーナ組のキャラが癖に刺さる

14日に出たこの動画最高すぎん???これでだいたいキャラがわかるw

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劇中でも語られるがロマーナのモチーフはローマ帝国とのこと。他校を侵略し領土を拡大していく…だから軍服っぽい制服なのだろうか。レヴュー時の背景にもコロッセオが出てくる。

荒神みこと

「カリギュラ」と呼ばれるロマーナの中心人物。低音ボイスで、基本的に笑わない(高笑いはする)(好き)。主席であるカリギュラは学校に関する様々な決定権を与えられており、交流プログラムの方針変更までしようとする。カリスマ性すごいけど、こんな中学生リアルにいたら怖すぎる…w

雨を見たいからという理由で屋外で会議を開く冒頭シーン。そのレインコート姿がさっそく癖に刺さりますね!!好き!!

ステラと詩呂とはドイツ時代の同級生で、衝突しながらも内心ではその実力を認めていた。しかし2人がドイツを去り、つまんないからという理由で自主退学。シークフェルトに2人がいることを知るや、交流プログラムの演目を「サロメ」に決めた。

直江春歌

尊の右腕といった感じだが、晶とミチルの関係性とも異なる。常に無表情で何考えてるかわからない怖さ。学校を代表して撫子とともにシークフェルトにカチコミ挨拶にいく。

尊を傍若無人な舞台少女だと言いつつ*1も、トップスタァになるためには役を奪い合うべきという考え方には共感している。一方で、カリギュラに相応しくないと判断したときはいつでも後ろから刺すとも言っており、盲目的に尊に従っているわけではない*2

サロメの件で私情を挟んでないか尊に念押ししたり、「トップスタァになれる資質があるのはあなただけ」と良子に吹き込んだり、詩呂に「シークフェルトの番犬のままでいいんですか?」と問いかけたり、要所要所でおさえてくる。

曽我吾妻

ボクっ娘です!!!!!(重要)

常に猫背でオドオド*3、陰キャな少女の第一声が「僕」で開幕早々ひっくり返りそうになった…好き…

吾妻はシークフェルトの入試に落ちた19人のうちの1人。試験会場で良子を見かけて以来、一方的な恨みを抱いている。「その制服ッ!僕が着る予定だったんですよォ!!」と初対面の良子に詰め寄ってくるなどなかなかの病みキャラ。良い…

試験で受け答えも歌もダンスもだめだった良子がなぜ受かったのかとやり場のない怒りをあらわにするが、演技だけはキラめいていたと評した。

すめらぎ撫子

みんくと同じ巨大アイドルグループ「スイーツ・プリーツ」の元メンバー。不動のセンター・みんくの斜め後ろあたりにいた。

アイドル時代のみんくを崇拝し、偶然の再会に喜んでいたが、現在のみんくがシークフェルトの落ちこぼれであると知り激しく失望。雨の中、在校生に今のみんくの評判を聞いて回るシーンはつらい…

前半、みんくと再会したときのヲタク仕草面白かったwwみんくが苗字読めなくて「スルメに改名します!」と言ったり、「(笑顔が尊くて)いくら課金すればいいですか!」などとwお父様に頼めば…的なことも言ってたからどこかのお嬢様なんだろうか。

哀川ジュリナ

昭和のツッパリ漫画がバイブルだと言うTHE・ヤンキー娘。口調や所作もヤンキーのそれなんだけど、この5人の中では割と癒やし枠ww

尊の指令で仕方なくシークフェルトの校内偵察をしていたときにクイナと出会う。フラウ・プラティーンを目指すクイナとカリギュラを狙うジュリナ。互いにてっぺんを取りたい者同士と知って、タイマン張れそうな相手と出会えたことを嬉しがる。

タメだから敬語いらねーよな!と距離を詰め、クイナに突っぱねられても動じないwしかしシークフェルトの大事な舞台に足を踏み入れたとき、「ごめん!」と謝る潔さもある。なんか憎めない子。

ステラと尊の因縁

本作で描かれる様々な「過去の因縁」。吾妻→良子や撫子→みんくは一方的な感情だが、尊とステラ・詩呂についてはドイツ時代から関わっていたこともあり互いに深い因縁がある。

Regalia冒頭で描かれた回想(ステラが舞台で失敗するくだり)の少し前に何があったのかも判明。開演前に交わした尊の言葉でステラは動揺し、舞台のプレッシャーに負けてしまった…。

前々から尊はステラのことを内心認めていたわけで、ステラを失敗させようとして言ったのではないと思う。舞台にストイックすぎるゆえの尊なりの激励だったのかもしれない。ステラの歌う「夜の女王のアリア」を舞台袖で一緒に口ずさむシーンは印象的で、聞きながら素晴らしいとステラを興奮気味に褒め称えていたのだ。あの瞬間*4までは…。

あれから時が経ち、奇遇にも交流プログラムという形でステラと再会した尊は、演目を「サロメ」に決めたうえ両校で競わせることを提言した。これは完全にステラへの挑戦状である。Regalia→Rebellionを経てトラウマを克服し成長したステラだが、尊に言わせれば日本に来てからかつての美しかった魂が汚れ、目が濁りきっているとのこと。

「今のお前に何もキラめきを感じない」

「夜の女王もまともに演じきれなかったお前にサロメが演れるのか?」

仲間を得て舞台少女として新たな一歩を踏み出したステラに重くのしかかる尊の言葉。ステラを圧倒する尊が本当に凄かった。

大荒れの交流プログラム

ロマーナ側から一方的に指定してきた演目「サロメ」。中学生が演じるにはかなりハードルの高いものであった。ステラのオペラ歌唱*5とともに、ざっくりしたあらすじが語られる。

ja.m.wikipedia.org

さらにはシークフェルトとロマーナそれぞれで上演し、どっちが優れているか対決しようともちかけてくる尊。クイナは反対するが、

「SNSでお優しい感想だけを見て*6互いに褒め合い、虚無な時間を過ごすことが目的か?」

「共演者を蹴落としてでもポジションゼロに立つ気概こそがトップの証、協力して作る舞台に何の意味がある?」

と一蹴され、売られた喧嘩を買う方向に出る。

カリギュラに状況判断を一任していると言い、ロマーナ側の教師は一切口出ししないことにさすがの犀川先生もイライラ。電話口でも激おこ。生徒たちのためになんとかしようと奔走しているのが印象的だった。

尊たちに刺激され様子がおかしい良子、シークフェルトの意地を見せようと練習に励むクイナ、そしてみんくは呟く「みんなバラバラ…」

レヴュー・コロッセオ

そうして色々な気持ちが錯綜しながら始まったレヴュー。ロマーナのレヴュー服もカッコいい。ローマ帝国の兵士風なのだろうか。これまでのスタァライトでは人によって武器が異なっていたが、ロマーナについては5人とも同じ剣を持っている*7

復讐のレヴュー(吾妻VS良子)

「これは僕の復讐劇なんですよ…!」吾妻の病みっぷりが振り切ってて凄かった。レヴューでは狂気的なほどめちゃくちゃ活き活きしていて、良子へこれでもかと斬りかかってくる。

偶像のレヴュー(撫子VSみんく)

偶像崇拝していた相手が見る影もなくなっていることに絶望した撫子の悲痛な叫び。「あなたを見ていると、昔の自分を否定されたような気持ちになります!」「せめて美しく散ってください!」前半のキャッキャしてたシーンからの落差がすごい。

天上天下唯我独尊のレヴ(ジュリナVSクイナ)

タイトル長すぎて背後のスクリーンに映りきらなくなっているwwwやっぱりこの2人は後々いいコンビになりそう。「海辺ってやつを蹴落としてでもてっぺんに立つ根性はあるのか!」「わかってるわよ、一緒には立てないってことくらい!」

■■■のレヴュー(尊・春歌VSステラ・詩呂)

「食うか食われるかの舞台にタイトルなど必要ない」と言って始まった2対2のレヴュー。しかし圧倒的にステラが劣勢…「優しさでは何も守れんぞ!」と発破をかけてくる尊。詩呂はステラを気にかけつつ、春歌と交戦する。

みんく・良子のピンチに加勢した詩呂は、警棒が長杖になってて殺陣がカッコよかった。春歌もただの番犬じゃないと悟り警戒モード。

そして尊の度重なる挑発に「私達の舞台をバカにしないで!」と感情剥き出しになっていくステラ。4人の悪口を言われて激昂するさまに「そうだその目だ!!」と喜ぶ尊。ここの2人の迫力も凄かった。

「消えゆく定めを切り裂いて 傷つけ歩んだ別れの舞台 過去の因果に囚われようと 友の絆は守り抜く!
中等部二年、高千穂ステラ! 見せてあげるわ、私達のキラめき!」

「いいぞ…お前の全てを私にぶつけろ!!!」

相剋のレヴュー

主題歌「Remains」が流れ出し、全員での混戦に。目が足りないタイムきた!!戦いながら落ちサビを歌うステラの迫力に痺れた。

詩呂以外の4人はそれぞれ因縁の相手に上掛けを落とされてしまう。詩呂は1人で吾妻・撫子・ジュリナの上掛けを一気に落とし*8、ステラの上掛けを落とした尊に立ち向かっていくのだが…

「吠えるな番犬!舞台に立つ理由を他人に求めるお前に価値はない!」

と言うも、尊と春歌は自ら上掛けを外し終幕。事実上詩呂の勝利となった。しかし…

尊に勧誘され良子がロマーナへ*9。「応援してくれる家族のために」って殺し文句使うのズルいって…

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一番星のレヴュー

本作もう一つのレヴュー、みんクイナ戦もとても良かった。尊かった…。

かつて100人規模の巨大アイドルグループのセンターを張っていたみんく。「誰よりもキラめいていたあなたはどこへ行ったんですか?」と撫子に言われ、自分でもキラめきがわからなくなっていたみんくをクイナが導く。

「トップスタァには誇りという名の独りよがりも必要。私が教えてあげる、1人でも舞台に立てる舞台少女になって!」

トップスタァになれるのは1人。いつか一緒にいられなくなる日が来るかもしれない。だけど、だからこそ、みんくには1人でもキラめきを放てるようになってほしい。フラウ・プラティーンを目指すクイナからの特大の愛を感じるレヴューだった…

そんなクイナの思いをしっかり受け止め、ようやく自身のキラめきをみつけたみんく。「ポジション・ゼロ!!」と高らかに叫ぶみんくはたしかにキラめいていた。

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良子奪還へ…?

良子を引き止められなかったことを悔やみ泣くステラに、詩呂は初めて従者としてではなく一人の友人として接する。

「立ってください…
…立ちなさい、優しい言葉なんてかけませんよ」

ちょっとあそこでこれまでの詩呂の悩みが吹っ切れた感あった*10。良子を取り戻してくると言ってステラを置いて立ち去る。

みんく・クイナ・詩呂が良子奪還に向けて立ち上がったところで幕。あ、あれ…?ここで終わり!?と戸惑った。このあとライブパートだしなぁ…とモヤモヤしたまま休憩時間を過ごし、これもしや次回作までおあずけか…?と思ったのだった。


実はこの部分、千秋楽配信ではスクリーンに映る懐中時計が動き出し意味深な映像が流れ出す。画面に次々出てくるのは見たことのない台詞ばかり。

あの日に戻れたらって、何度も何度も考えた…
でも、時間は止まってくれない。
だから!

第4弾舞台は来年!!ってこのまま待たされるんかーい!!

その他

  • 最近引退したという先代カリギュラがどんな人物だったのか気になる。知ってるの唯一春歌だけなんだろうか?

  • 詩呂とクイナがRegalia→Rebellionからだんだん歩み寄ってるのいいよね…プロテイン勧められてるの笑った*11

  • ステラってクイナだけ「森保さん」呼びなんだ

ライブパートとカテコ

安定の犀川先生による盛り上げから始まるライブパート。セトリは以下。

  • 瞬くキズナ(ステラ・詩呂・良子) ※日替わり楽曲
  • Circle of the Revue(ロマーナ)
  • Rebellion ※日替わり楽曲
  • 夢のプレリュード

ロマーナ組、まさか九九組の「Circle of the Revue」歌うとは!!しかも上手いしカッコいい!!

そしてRebellionも前作以来に聞けて嬉しい(これ聞きたくて13日マチネにした)。今の関係性で聞くRebellion、なんかグッときた。

13日マチネのカテコ、ロマーナ組(特に尊・吾妻)はその役のままで立っており、尊は一つも笑顔を見せずにお辞儀し最後まで尊のままで退場していった。好き…。*12

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まとめ

かなり長くなったが、以上が舞台リメインズの感想である。

後から知ったのだが、尊役の華成結さん・ジュリナ役の園田れいさんはなんとこれが初舞台だったというから驚きを隠せない。微塵もそんな風には見えなかった。

初舞台で、しかも初めて登場するライバルキャラを演じるプレッシャーよ…どれだけ多くの努力と練習を重ねたことだろうか。ロマーナ組がここまで魅力的なキャラクターとして映ったのは、間違いなくキャストさんたちのキラめきが凄かったからなのだろう。

次回作もロマーナ組続投ということで、来年も楽しみだ。

▼振り返り配信▼

*1:「あんな傍若無人な舞台少女を見るのは初めてか?」と訊かれ「はい」と応えた良子だけど…ほんと?w

*2:他の3人もそうで、カリギュラの座をそれぞれに虎視眈々と狙っている関係性だ。

*3:猫背で俯きスタイルが基本なのに、そのイメージをキープしたままダンスや歌やセリフ発声をするの難しいよね?すごいな…

*4:Regaliaを観ている人なら歌声を聞きながら「くるぞ、くるぞ…」と構えていたと思う。私もそうだった。

*5:振り返り配信によると前半は本作オリジナル、後半は「サロメ」の楽曲とのこと。歌い上げるひなぴよすげー

*6:キャストからネタにされてるww

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*7:元々は5人それぞれ別の武器だったのかなど、この辺も考察の余地がありそう。

*8:Regaliaの時点で晶が詩呂の隠された実力を見抜いていたが、こうしてレヴューの勝敗という形で見せられるとグッとくるものがある。

*9:ポスタービジュの時点で不穏だとは思ってたがやはり…

*10:Rebellion終盤でステラに「詩呂の舞台を生きて」と言われたことも思い出す。尊の件でステラにどう接するべきか悩みクイナに相談するくだりは以前の詩呂からは想像できなかった。少しずつ変容してきているのがよい。

*11:ここ毎回アドリブらしいw千秋楽では勝手に筋肉部メンバーに加えられてたww

*12:ちなみに千秋楽カテコは最後のターンでやっと笑った!!そしてひなぴよとハグしていて感慨深かった。