ミュージカル「少女革命ウテナ〜白き薔薇のつぼみ〜」を観てきました。
本垢で色々呟いてたんですが、それでは飽き足らずブログに記した次第ですw
少女革命ウテナとは
幾原邦彦氏率いる制作集団「ビーパパス」が手がけたアニメ作品。
幼い日に出会った「王子様」に憧れて男装する主人公・天上ウテナが、ひょんなことから「薔薇の花嫁」をめぐる決闘ゲームに巻き込まれていきます。
1997年4月2日~12月24日までアニメ全39話(3クール)が放送され、 テレ東の平日18時アニメにしてはかなり斬新な設定・世界観で人気を博しました。
ウテナ沼にハマるまで
そもそも8歳頃からセーラームーンシリーズにどっぷり傾倒していた私は、「セーラームーンのスタッフが手がけるアニメが始まる」という情報をTV誌で知り、試しに1話見てみるかな…と軽い気持ちで見てみたのでした。
そして1話を見て衝撃が走ったのです…演劇的演出、男装の美少女、重厚な合唱曲、謎めく舞台設定。あれよあれよと惹きこまれ、放送時は「ウテナ」のために毎週水曜は中学校からまっすぐ帰るほどでしたw
20周年記念でミュージカル化
そんな「ウテナ」が放送20周年を迎えました。
これまで私の推し*1が次々と20周年を迎え、様々なイベント・商品展開を繰り広げてきましたが、「ウテナ」も例外ではありませんでしたw
その中の1つが、今回のミュージカル化。
「ウテナ」は過去3度舞台化している*2のですが、そのどれにも行ったことがなかったため、今回が私にとって初めての「舞台のウテナ」となりました。
観劇の感想
まだまだ公演中なのでネタバレしない程度に感想を述べます。
原作に忠実なストーリー
発表されたキャストラインナップから想像に難くないと思うので書きますが、ストーリーは「生徒会編(アニメ1話~13話)」の内容を凝縮しています。本筋に影響を及ぼすようなオリジナル設定などは入っていないため、あらすじを知っている方は安心して見れますし、今回を機に「ウテナ」を知った方はきっとアニメの生徒会編を見たくなることでしょう。
ウテナ様がそこにいた
2.5次元舞台特有の感想かもしれませんが、「ウテナ様がそこにいた」んです。
天上ウテナ役の能條愛未さんは、ウテナそのものでした。
失礼ながら乃木坂46にあまり詳しくなく、今回の公演で能條さんを初めて知ったのですが、その歌唱力もさることながら「ウテナ」の持つ凛々しさ・真っ直ぐさ、弱さを巧みに表現しており感動しました。
生徒会編後半の名シーン*3の熱演も素晴らしかったです。
絶対運命黙示録
「ウテナ」の特徴の一つでもある決闘曲をはじめとする楽曲。
今回のミュージカルでは「絶対運命黙示録*4」以外は全てオリジナル曲ですが、「ウテナ」の世界観を楽しめました。
で、「絶対運命黙示録」は迫力がすごい!ウテナが決闘場の螺旋階段を上がっていく演出も相まって、生の合唱で聞くと凄みがさらに増します。
女性陣の歌唱力
ミュージカルなので歌唱シーンが多いですが、ウテナ・アンシー・若葉・七実・樹璃といった女性キャストの歌がとにかく素晴らしい。
竹内夢さん(篠原若葉役)
5人とも上手いのですが、特に際立っていると感じたのが竹内夢さん。
ウテナの親友で、笑ったり泣いたり怒ったりとにかくクルクルと表情の変わる元気娘・若葉。若葉は脇役ですが、「ウテナ」の物語上なくてはならない存在です。若葉がいたからウテナは決闘ゲームに巻き込まれるし、若葉がいたからウテナは自分を取り戻せた。そんな重要な役どころを見事に演じています。
竹内さんはミュージカル「美少女戦士セーラームーン」でセーラーマーキュリー役を演じたときから注目していましたが、今回の若葉もなかなかのはまり役でした。
しかも4月からは「おとうさんといっしょ」の新しい"歌の大好きなおねえさん"を務めるそうで、今後の活躍がとても楽しみです。
立道梨緒奈さん(有栖川樹璃役)
「ウテナ」における私の推しキャラは樹璃ですが、それを演じるのが立道さんと発表されたときはとても興奮しました。
立道さんもミュージカル「美少女戦士セーラームーン」で3度別の役*5で出演をしていますが、その度に魅了されていたからです。
そんな立道さんの樹璃さんはとにかくカッコよかった。立ち姿・ビジュアルの美しさはもちろんのこと、決闘シーンの立ち回りと感情の移ろいが良い。良いのです…。
願わくばもう少し出番があれば…(尺の都合上仕方ないのはわかるが)
アナログ感、だがそれがいい
アンサンブル
今回の舞台では影絵少女A子・影絵少女B子・幼少期の冬芽・幼少期の西園寺の4人が「アンサンブル*6」としても大活躍します。あるときはモブ生徒の一人、またあるときは回想シーンのとあるキャラクター、さらには舞台の一部・黒子的な役割まで実に色々。
2.5次元舞台でよくあるプロジェクションマッピングを使った演出はほとんどなく、その代わりアニメでも出てくる影絵が効果的に使われています。
ディオスの剣をアンシーの胸から抜き取る演出も決闘の度に異なり、アンサンブルの活躍が見られるので注目です。
交錯する場面と時間
あらすじを知らない方は初見で理解できるのだろうか?とやや心配ですが、舞台上で複数のやりとりが同時に起こる演出が割と多くあります。
それぞれのやりとり同士は場所が異なるものもあれば、過去と現在のように時間軸が異なるものもあります。
特に幹と樹璃のパートはこれが頻発します。
ギャグパートも健在
「ウテナ」といえばシュールなギャグパートも魅力の一つ。ミュージカル版もそのエッセンスが含まれています。
不思議ちゃんアンシー
アニメでも時折描かれるアンシーの不思議ちゃんぶり。
山内優花さん演じるアンシーもそういう「アンシーらしさ」が出ていましたし、西園寺の繰り出すアドリブに思わず噴き出す*7おちゃめな一面も含めて可愛かったです。なのでなおさらシリアスシーンとのギャップが映えました。
七実劇場
ブラコンで高飛車、それでいて「ウテナ」のギャグ担当になっている七実様。
鈴木亜里紗さん演じる七実はアニメから飛び出してきたような再現性で場を盛り上げます。この方もめっちゃ歌が上手い。
ウテナ3公演目⚔終了!
— 鈴木 亜里紗 Arisa Suzuki (@alyssa_suzu) 2018年3月10日
ありがとうございました♪
お稽古中、七実のシーンは
七実劇場と呼ばれていました。笑
皆さんに楽しんで頂けているカシラ?
楽屋の鏡前お隣さん・若葉と🌱✨
夢は今日高校の卒業式なんですって!
卒業おめでとう☺️㊗️👏
よーし!
ソワレも顔晴るぞ🌹💛#少女革命ウテナ pic.twitter.com/O37P3u1CUi
日替わりアドリブパート
冬芽&七実、西園寺&アンシーはとあるシーンでアドリブが入ります。
しかもこれ、日替わりだそうです…!(マチネ・ソワレでも異なるのだろうか…?)
特に後者の西園寺&アンシーはアドリブの尺が長いので、西園寺がどこまで暴走するかもある意味見どころかもしれませんw
その他伝えたいこと
公式ビジュアル写真見て「うーん…」と思った方へ
私も初めは公式のビジュアルを見て「うーん…」と少し思った*8一人です。
が、写真だけで判断するのは実に勿体ない。
歌い、踊る彼らはキャラそのものでした。残念な点が全くないとは言えない*9ものの、観ないで後悔するよりはマシかもしれません。
観てみたいと思った方へ
当日券
当日券が少しあります。公式Twitterで随時情報公開しています。
開演1時間15分前に並んで抽選をするそうです。
ネット配信
GYAO!にて、3/18千秋楽の生配信が決定しました。
これから観に行く方へ
会場は小さめ
小さい会場なためか、座席列の前後間隔も狭めです。
ロビーにもロッカーやクロークはないので、あまり大荷物で行かないことをお勧めします。
開演前にも注目
開演時間ギリギリに来ず、時間に余裕をもって着席しましょう。
2時間休憩なしなので、お手洗いも済ませておきましょう。
物販は現金払い・手提げ袋無し
物販はロビーの一角にあります。本公演のDVD/Blu-ray予約ブースは突き当りにありました。私が行った3/10時点ではこんな感じでした。
- グッズのレジ(ティーカップ予約も含む):現金支払のみ
- DVD/Blu-ray予約ブース:カード支払か代引きを選択可
グッズ購入を予定している人は、現金を十分に用意しておきましょう。
また、グッズは手渡しで袋はついてきません。手提げ袋持参をお勧めします。
アンケート記入用の筆記用具を持とう
座席にいろいろなビラと共に、公演アンケートが同封されています。
終了後はそこかしこでアンケート記入をする光景が見られますが、筆記具の貸し出しは見当たりませんでした。予め筆記具を持っているとスムーズだと思います。
ミュージカル 少女革命ウテナ、初日を観劇しました。関係者の自分が言うのも何ですが、とてもクオリティが高く超お勧めです。絶対運命黙示録のシーンは鳥肌モノ、各キャラクターも完璧にハマっていて、2時間弱、ノンストップに盛り上がります! 千秋楽までよろしくお願いします! #少女革命ウテナ pic.twitter.com/2crAtscKme
— 幾原邦彦ikuhara_kunihiko (@ikuni_noise) 2018年3月8日
現場からは以上です
絶対運命黙示録
*1:美少女戦士セーラームーン(1992年放送開始)、V6(1995年デビュー)、及川光博(1996年デビュー)
*3:11話ラスト、ウテナが冬芽の策略にはまり敗退して絶叫するシーン。
*4:「ウテナ」を代表する合唱曲。ウテナが決闘場へ向かうときのBGMでほぼ毎回流れます。アレンジ・歌唱者の異なるバージョン違いがいくつかあります。
*5:第2作「Petite Étrangère」:紅のルベウス役/第4作「Amour Eternal」:ホークス・アイ役/第5作「Le Mouvement Final」:セーラースターメイカー役
*6:役名のない登場人物を指す用語。だそうです(調べた)
*7:あれは素だったと思うw
*8:あくまで主観ですが、公演中にTwitterやインスタに流れてくる役者さんたちのオフショットの方がより可愛いし生き生きしてるように感じます。
*9:あえてここでは書きません。察してw