ある日、保育園のイベントで使うエプロンを取りに子供部屋へ行ったとき、思いもよらない光景が目に飛び込んできた。
見覚えのない虫かごが2つ。
中には土が敷かれている。
えっ…なにこれ…
謎の虫かご
ちょうどそのとき長女は習い事で不在。私は謎の虫かごを持って旦那に知らせた。
よく見ると片方にカナヘビの姿が見える。これは…生きてるのか…?もう片方は土の上に謎の容器が複数置かれており、生き物がいるかはわからなかった。
そもそもこれはうちの虫かごではない。昔はあったのだが、長女が公園で度々捕まえてきた虫やカナヘビの管理が杜撰だったために当面飼育禁止となり、全ての虫かごは廃棄された。ではこれは誰の虫かごなのだろうか?どうして2階の子供部屋にいるのか…?そしていったいいつからここに…?
子供部屋はエアコン未設置で、現時点では実質倉庫としての運用となっている。なので物を取りに行くときしか立ち寄る機会がなく、毎日見ているわけではないのでいつこれが持ち込まれたのか見当もつかなかった。
事情聴取
長女を迎えに行き、虫かごのことを訊くと急に口籠りだした。都合が悪くなったときの反応である。「これは何か?」と訊いても「あとで洗って返すつもりだった」と見当違いな答えが返ってくる。いよいよ旦那による事情聴取が始まった。
聞き出したことをまとめるとこうだ。
- 虫かごは2つとも友達から借りたもの
- 1つはカナヘビ、もう1つはカマキリの卵が入っている
- カナヘビを捕まえたのは長女
- 友達と2人で交代で育てる約束をした
- 虫かごは夏休み前に持ち込んだ
- カナヘビには水や餌となる虫を与えていた
カマキリの卵…!?私がもし虫かごをみつけてなかったら、ある日突然孵化して部屋中がカマキリの幼虫だらけになっていた…?と思うとゾッとする。。
言われてみれば確かに「ちょっと庭で日向ぼっこする」などと言って外へ出ていたり、子供部屋にしばらくいたりすることがあった。何してんだろうと思ってたがこのためだったのか…
その友達の家は徒歩10分ほどで、長女がその子の家に遊びにいくこともよくあった。ところが我が家では夏休みの宿題が終わるまでは遊びに行けないルールのため、夏休み開始後友達の家に行く機会を失っていたという。
しかし交代で飼育する約束をしたと言うが、何日ごとに交代するかなど訊いても「特に決めてない」とのこと。てか、本当に約束したのだろうか…?現に夏休み始まってから一度もその子が家に訪ねてきたことはない。
ひとまずカナヘビの生存は確認。子供部屋から玄関先に虫かごを移して、飼育を続けることにした。
虫かごを返す
存在が明るみになって5日ほど経ったころ、残念ながらカナヘビは死んでしまった。庭に埋めて小さなお墓を作り、洗った虫かごをその子に返すことにした。
2人の間でどういう約束をしたのかわからないため、事情説明要員として私も同伴することにした。カナヘビの存在に気づくのは1週間ほど遅れたが、その間長女なりに世話はして生きてはいたのでもし聞かれたらそう答えるつもりだった。
その子の家を訪ねると、親御さんは不在だった。久しぶり〜という感じでごく普通の様子。
虫かごを返すときに少し話したのだが、その子的にはカナヘビを捕まえた長女に自分の虫かごを貸してあげただけだったようだ。交代で飼育すると思っていたのは長女の勘違いだったのか。。
見知らぬ、コピック
この話にはおまけがある。虫かごをみつけたとき、実はもう1つ見覚えのないものをみつけた。虫かごの後ろに、ずらりと並んだコピック72色セットが鎮座していたのだ。
…なぜこんなところにコピックが!?
てか、お高いでしょう!?
子供の頃お絵描きが好きだったので、コピックはちょっと憧れの画材でもあった。しかし色塗りが苦手なのと、高いからと言って結局一本も手にすることはなかった。こんなにたくさんあるのはただごとではないと感じた。
これも長女に聞き出してみたところ、虫かごの子とは別の友達から借りたという。試しに使ってみたかったというが、これもいつ返すかなど具体的な約束をしなかったようで、さすがにこれは…とすぐさま返しに行かせた。汚したり失くしたりしてなくてよかった。。
小4なので子供間同士のやりとりも増えているし、物の貸し借りも親の知らぬ間にあれこれ発生してるんだな…と気付かされた一件だった。いやーしかし、生き物のことは教えてくれよ長女よ…。