上映期間も過ぎたので、オールスターズメモリーズの感想を。
プリキュア映画で2回観に行こうと思ったのは、今作が初めてでした。それくらい素晴らしかった。
そして先程、 #プリキュア娘 とともに2回目の #映画プリキュア 鑑賞してきた!2回観るのいいね♫
— みるく🏡娘たち可愛いよbot 👧5y👶0y (@3865oiseau_bleu) 2018年11月24日
ミラクルライト2つ目ゲットしたので私も振った( ;∀;)ノシ
言いたいことはkasumiさんのブログに全部凝縮されているので、私が今更書くまでもないかと思ったものの、やっぱり自分の言葉でも感想を残しておこうと思います。
映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ
- 上映時間︰73分
- 公開︰2018年10月27日
- 監督︰宮本浩史
- ゲスト声優︰宮野真守/山本美月
- 興行収入︰11億円以上*1
- キャッチコピー︰あなたとの想い出、私たちはずっと忘れない―!
「アニメ映画に登場する最も多いマジカル戦士の数」というよくわからないマジカルな記録でギネス認定もされました。
ネタバレ感想
※ネタバレで書いていますが、核心に触れる内容だけは白字にしているので気にしない方は反転して読んでください。
まごうことなき「ハグプリの映画」でした
実は秋映画の情報が発表されたとき、期待と不安の入り混じる複雑な気分でした。
「HUGっと!プリキュア」「ふたりはプリキュア」「オールスターズ」…初代のみならず、55人のプリキュアオールスターズが全員セリフ有で登場すると聞き、春映画ならともかく秋映画でそれをやっちゃうとハグプリ単体に割ける尺が短くなってしまうのではないか…そういう懸念を感じていました。
しかし、その心配は無用でした。
蓋を開けてみれば「プリキュアオールスターズ」で「ふたりはプリキュアMaxHeart」だけど、きちんと「HUGっと!プリキュア」の映画だったのです。
孤育ての辛さ
ハグプリで度々描かれる「みんなで育てる」在り方。序盤、はな達は楽しくピクニックをしており、みんなで手分けしてはぐたんのお世話をしています。
しかし、ミデンの奇襲ではな以外の4人が記憶を奪われベビープリキュア(幼児の姿)に。
キュアブラック&キュアホワイトも助けに来ますが、ほのかもミデンに幼児にされ、はなとなぎさは突如6人の幼児を抱えることになってしまいます。
このシーン、最初は「なんじゃこりゃー!」って感じでコミカルに描かれており、制御不能なベビープリキュアにあたふたするはなとなぎさを微笑ましく観ていました。
しかし、6人の幼児を中学生2人がみることの大変さがだんだんとシリアスに描かれていき、気づけばはなに感情移入して辛い気持ちになっていました。
追い詰められるはな
特に他の3人に比べて年下のマシェリは、イヤイヤ期真っ只中。何をしようが泣くわ喚くわ、靴も投げつけ、あげようとした哺乳瓶も投げ捨てられ、本人ははなを覚えてないから余計に懐かず、目を離すとあちこち行ってしまうアンジュ・エトワール*2にも泣かれ、はなが精神的にジワジワと追い詰められていきます。
さっきまで、みんなで手分けしてはぐたんをお世話していたのにどうして…さっきと真逆の現実に、とうとうベビープリキュアたちの前で泣き出すはな。「孤育て」の危うさと精神的辛さが浮き彫りになるシーンでした。
プリキュアだってただの中学生
泣き出すはなに「プリキュアなんだからしっかりしろ(※意訳)」と言うハリー。そりゃいくらなんでも酷でしょうと思う間もなく、なぎさが反論しました。
「そんな言い方やめて!プリキュアって言ったって、ただの中学生だよ…自分でどうすることもできない時には、誰だってそうなるに決まってるじゃない…!」
プリキュアといえど普通の中学生。頑張ってもどうにもできないことだってあるのです。プリキュアの大先輩・なぎさがこのセリフを言う点にもグッときます。
このシーンは「親なんだからしっかりしろ」「親ならできるだろ」的な声、親を神格化する世間の風潮に対する「『親』だってただの人間なんだよ」というメッセージにも聞こえました。
なぎさとほのかの絆、そしてはなの叫びがアツい
なぎさとほのかは、2人一緒じゃないと変身できないという制約があります。そのため、ほのかが記憶を奪われ幼児になるとなぎさは変身できなくなってしまいます。
初代がプリキュアになれない、他の歴代プリキュアはミデンの手に落ち、残っているのははなただ1人…という大ピンチ。絶望的な状況ですが、ここからのほのか復活のくだりは泣けます。2人の友情、固い絆を感じずにはいられませんでした。
このシーンはまさに奇跡としか言いようがないんですが、強い思いがあればミデンの術を解くことができると判明しました。これが後半、ミラクルライトのくだりで活きてきます。
twitter.com私がなりたい”野乃はな”じゃない! pic.twitter.com/DovRglx4qL
— みやのゆき@新刊固定ツイ (@noyuki1204) 2018年10月28日
キュアブラック&キュアホワイトが復活し、はなも自分を鼓舞します。
「私のなりたい野乃はなじゃない!!!」
1話でキュアエールに覚醒する直前のセリフと全く同じですが、凄みと重みを感じました。引坂理絵さんの熱演がシビれます!
そして、キュアエールにその場で変身しブラック&ホワイトに加勢。このシーンめちゃくちゃカッコよかった…!
ミラクルライトのギミックに感涙
本作は特にミラクルライトの使いどころが秀逸でした。先程のシーンでなぎさの強い思いでほのかが復活したように、私たち観客の強い思いで、ベビー化した歴代プリキュアを復活させることができるのです!
「フレフレ!プリキュア!」ミラクルライトを使って、観客達がそれぞれにプリキュアへの熱い思いを伝える…15年分の愛が、そこに溢れていました。
また、それを導くはぐたんとハリーのメタ発言も興ざめしなかったです。むしろ上手いな…と感激していました。
オールスターズの見せ場!歴代主題歌を繋いだ「プリキュアオペラ」
公開直前のTV放送が「TV版オールスターズ」とも言える36話・37話だったため、「オールスターズもの」という視点で観るとTV版の方が派手さが強かったように思います。
それはTV版が以前のオールスターズ映画で見られるような「シリーズの垣根を超えたシャッフルバトル」をふんだんに使っていたからですが、映画版のオールスターズではこれとは違った魅せ方をします。
その名も「プリキュアオペラ」。こちらに公式のチョイ見せ動画があります。
ハグプリから始まり、プリアラ、まほプリ、Goプリ、ハピチャ…と遡るように、歴代主題歌のオーケストラアレンジがメドレーとなって流れ、各シリーズのプリキュアたちが大量のミデン分身を蹴散らしながら順々にキュアエールへメッセージを託していきます。
いや、もうこんなん、泣くでしょ…。
これ、旧作→新作ではなく新作→旧作へ遡っていくからなおさら感慨深いのです。遡って遡って、SplashStarからMaxHeartに到達したときのカタルシスたるや…TV版とは違った意味で、プリキュアオールスターズの豪華競演を観ることができました。
寂しさと狂気が入り混じる敵・ミデン
今作の敵・ミデン(CV:宮野真守)は実に色々な顔を見せてくれました。
突如プリキュアの前に現れ記憶を奪い、得体の知れない不気味さを醸し出したかと思えば、奪った記憶でプリキュアの口癖や必殺技を繰り出します。
ミデンは真っ白な体ですが、コピーした口癖や必殺技を出すときそのプリキュアのカラーにクルクル変わる*3のも面白かったです。
宮野さん、アフレコさぞかし楽しかっただろうなぁ…w
twitter.comアフレコ時、宮野さんに悪ノリスイッチが入りプリキュアのキャストさん達を笑わせまくる楽しい現場でした。
— 宮本 浩史 (@gatyapen) 2018年9月23日
逆に本物側からの演技指導があったりと、中々経験できない空気ですごく盛り上がったアフレコだったのです。
ただ、さんざんCMで流れていた「思い出を奪われるお覚悟はよろしくて?」は本編には出ていなかったのです。2回観たけどどこにもありませんでした。つまり予告用だったんですね…あのセリフを劇場で聞いてみたかったので残念です(ToT)
後半でミデンの正体が判明しますが、そのきっかけはキュアアンジュ。機械や電子端末好きですが、フィルムカメラにも詳しかったのね…w早口で語りだすマニアぶりを発揮しました。
悲しみを受け止めるエール
エールが到達した先、雨のシーン…このときのミデンは本当にちっぽけで、物悲しい気持ちが滲み出ていました。そしてミデンをハグするキュアエール。
ミデンの悲しみを受け止め、ただ突き放すのではなく、これから一緒に思い出を作って行こうと諭すのでした。最後のシーンでそれがちゃんと実行されていて、ミデンも浮かばれたよなぁ…とじんわり。
キラキラ輝く思い出たち
最後の「プリキュア・レリーズ・シャイニングメモリー」がこれまた良いのです。
歴代主役が順々に思い出を語り、浮かび上がるTV本編の名シーン。
- Goプリンセス︰はるか絶望
- ハートキャッチ︰「月影ゆり!!」
- フレッシュ︰ピーチVSイース
- SplashStar︰咲舞満薫で最終決戦
どのシリーズも感慨深く、観ているこっちもウルウルしてきます。
ミデンに語りかけ目を潤ませるエールも美しいですが、ミデンの浄化シーンも美しかったです。「ミデン怖い」と言っていた娘は観終わったあと「ミデンいなくなって寂しい…」と印象が変わったようですw
その他
冒頭、MaxHeart勢が横浜で倒した敵は結局なんだったのか…w
プリアラ世界、まほプリ世界のイメージ面白かった。特に巨大モフルンと大量の冷凍みかんw
ゆりさんほとんどしゃべってない気が…??
はぐたん、プリキュアの自覚あるのかなぁ?ベビープリキュアたちの「プリキュアごっこしよー!」になびくの可愛かったw
ベビープリキュアたちのワチャワチャや、最後の同窓会の様子をもう少しじっくり見たかった
EDのTV公開版との違い︰冒頭中盤が劇場仕様
2019年春映画「映画プリキュア ミラクルユニバース」
上映後には次回作「映画プリキュア ミラクルユニバース」の特報が流れました。この時点では次回作のタイトル解禁前ながら、先に春映画のタイトルだけ発表するんですねw
年が明けてから公開された予告編はこちら↓