待ちに待った「映画プリキュアオールスターズF」を、公開3日目*1に長女と観てきた。
いやぁ…もうどこから感想書けばいいかわからんくらいによかった。
「映画 プリキュアオールスターズF」
作品情報
- 上映時間︰73分
- 公開︰2023年9月15日
- 監督︰田中裕太
- 脚本︰田中仁
- ゲスト声優︰坂本真綾・種﨑敦美
- キャッチコピー︰「繋ぐ―。」「20周年ありがとう♡復活!全プリキュア大集合!!」
2023allstars-f.precure-movie.com
20周年記念作品と銘打った、5年ぶりのオールスターズ映画。「キュアモフルン」「星のうた」などを手がけた田中裕太・田中仁コンビが監督・脚本、そして数々の美しい変身バンクを手がけた板岡錦氏が総作監とあって、期待値は爆上がりしていた。
ミラクルライト復活
コロナ禍でなくなっていた*2ミラクルライトが、本作で4年ぶりの復活を果たす。
ブルーとピンクのランダム2種で、長女はブルーを引き当てた。
ミラクルライトでの応援が復活したが、特に冒頭で説明するパートや妖精たちがこちら側に応援を呼びかける場面などはなかった。
FilmCollectionクリアカード
また、今作は大人も子供ももらえる来場者特典があった。各シリーズのクリアカードで、私達はヒープリとひろプリを引き当てた。
しかし、公開6日目に再度一人で観に行ったときは既に配布終了していた。。
ネタバレ感想
twitter.comオールスターズF、本日公開。キュアモフルンや星のうたとは全く違う、かなりガチャガチャした映画となってます。たぶん。よろしくお願いします。
— タナカリオン (@tanakarion) 2023年9月14日
いやでもこれだけ数多の要素をよくまとめたな…って思うよ…さすがだよ…
初見では気づけない部分もあって少しモヤモヤもしたけれど、3回繰り返し見てかなり満足した。オルメモとはまた違ったオールスターズ映画だった。
各チームの交流が楽しい
あらすじにもある通り、バラバラになってしまったプリキュアたちが、仲間を探すため遠く見えるお城を目指す。紆余曲折ありながらも進むうちに、この不思議な現象の真相にたどり着く…といういわゆるロードムービーである。4チームはプリキュア史における後半9年、2015年「Go!プリンセスプリキュア」以降のメンバー*3で構成されている。
初登場時にはプリキュア名・本名・作品名がテロップに出る*4親切設計。基本的に*5同じ作品のメンバーは重複しておらず、ひろプリの面々とは初めましてなため、プリキュア初見の人が疑問に感じる部分*6も代弁してくれるシーンがあったりする。
スカイチーム
- キュアスカイ/ソラ・ハレワタール(ひろプリ)
- キュアプレシャス/和実ゆい(デパプリ)
- コメコメ(デパプリ)
- キュアサマー/夏海まなつ(トロプリ)
- キュアシュプリーム/プリム
直近3世代主人公+ゲストキャラで構成されたチーム。春の景色を彷徨う。トロッコで移動。
冒頭で襲われそうになったソラの前に颯爽と現れるプレシャスとサマーはめちゃくちゃカッコよかった。そしてソラも変身。変身バンクがフル尺で流れるのはこれが最初で最後だが、大画面で変身バンク見せられると涙が出る体質になってしまったようだ。
その後はドタバタとコミカルなシーンが多めになる。3人でデリシャスマイル〜♡言ってるの和むわ…
早く仲間を探さなきゃと焦るソラに、今一番大事なのは腹ごしらえだよと励ますゆいとまなつ。このとき教わった先輩たちのモットーが、後に再起するキュアスカイの言葉*7に取り入れられるからアツい。
プリズムチーム
- キュアプリズム/虹ヶ丘ましろ(ひろプリ)
- キュアフィナーレ/菓彩あまね(デパプリ)
- キュアラメール/ローラ(トロプリ)
- キュアグレース/花寺のどか(ヒープリ)
- ラビリン(ヒープリ)
- プーカ
主人公の相方的ポジ多めか。夏の景色を彷徨う。電車で移動。プリズムとラビリンの中の人は同じ加隈亜衣さんである。
ローラが人魚と知って驚くましろから始まり、プーカを守って戦うフィナーレや、ラビリンとはぐれたのどかと出会う。
ロラまし、なんかこのコンビ好きかも*8。ラメールになるとめちゃくちゃ走るから人魚とのギャップが際立ってホント好き。
電車に乗り込めず必死に走るのどかに、精一杯尾ひれを伸ばすローラも良い。さらに尾ひれと手の距離を駆けつけたラビリン*9が埋めてくれたのもよかった。
強大な力で、意図せず触るもの全てを壊してしまうプーカに、物怖じせず優しく手を握るのどか。「大丈夫って、言ったでしょう?」のどかはホント優しい子だよ…
ウィングチーム
- キュアウィング/夕凪ツバサ(ひろプリ)
- エルちゃん(ひろプリ)
- キュアアンジュ/薬師寺さあや(ハグプリ)
- キュアフェリーチェ/花海ことは(まほプリ)
- キュアフローラ/春野はるか(GOプリ)
共通点は空飛ぶとかプリンセスとか赤ちゃん繋がりか?秋の景色を彷徨う。風船とほうきで移動。ツバサ役の村瀬歩さんはGOプリで王子役として出演したことがある。
敵と戦うフローラ、美しすぎて見惚れる…ローズトルビヨンもモードエレガントも流れるように入れてきて、フローラ推しにはたまらんかった。
そしてそれを見たツバサが「この世界のプリンセス?!」と言うと、途端ににへら〜とするのがはるはるらしくて可愛かったw
夜空の下でさあやとはるかが夢を語るところ好き。ここでキュアップ・ラパパすることはも可愛いんだ…
バタフライチーム
- キュアバタフライ/聖あげは(ひろプリ)
- キュアアース/風鈴アスミ(ヒープリ)
- ラテ(ヒープリ)
- キュアミルキー/羽衣ララ(スタプリ)
- キュアマカロン/琴爪ゆかり(プリアラ)
ザ・大人チーム。定義的にガチの大人*10もいれば、大人っぽい見た目なケースも含まれる。冬の景色を彷徨う。獣に乗って移動。
あらすじにもあったがさっそくララとゆかりの対立から幕を開ける。まぁこの2人は気が合わなそうよね…とは思ったがw結構ゆかり側が単独行動するからと突っぱねてるようである。
しかし1人になったゆかりは、凍えながらもずっとあきらのことばかり想い続けててもぅ〜〜!!どんだけ好きなんだよ!!ラテが助けに来たときもあきらの顔とオーバーラップしてくるし(どちらも犬繋がりはあるけどさ…w)
足湯をみつけ、語らいながら仲直り。あげはとアスミの安心感あっていいなぁ。ララが触覚を差し出し、それにゆかりが応じるシーンはほっこりした。
でもゆかりはあきらのことばかりではなく、この世界の違和感に気づいていた。こういう洞察力があるところもさすが。
いざというときアスミが頼もしかった。地球の状態を感じ取れる存在がこんなに貴重だったとはw
こんな走馬灯見たい…エモすぎる名場面
前半はこの15人を中心にストーリーが進むが、お城に集結して事の真相に触れ、絶望から立ち上がったあとは次第にハピチャ以前のプリキュアたちが加勢していく。その過程で各シリーズの名場面が彼女らとキュアシュプリームの前にオーバーラップしてくるのだが、この演出がたまらなくよかった。誰かが「プリヲタが見る走馬灯」と言っていたがまさしくそれだった*11。
- ひろプリ5話(スカプリ)
- デパプリ28話(プレコメ)
- トロプリ1話(まなロラ)
- 5 11話(ココのぞ熱気球)
- 無印8話(手帳)
- ハトプリ49話(デューン戦)
- ドキプリ21話(マナレジ)
そんな中、最初に現れたのはキュアハート。このキュアハート登場時の頼もしさったらすごかった。過去の自分を見ながら「色々あったなぁ〜」って振り返ってるのもよかったw
twitter.com୨୧┈┈ みんなで語りたい ┈┈୨୧#映画プリキュアオールスターズF
— 『映画プリキュアオールスターズ F』 (@precure_movie) 2023年9月25日
今度は負けないよ
愛の力を見せてあげる!
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#キュアハート / #相田マナ
🌈大ヒット上映中🐰#映画プリキュアFを繋ごう pic.twitter.com/lHogVrT0nc
- ハピチャ47話(ダーク誠司)
- スマプリ21話
ハッピーとラブリーも登場。
- トロプリ(まなロラ)
- デパプリ18話(あまねに訊くプレシャス)
- ヒープリ42話(のどかを励ますラビリン)
- フレプリ23話(ピーチVSイース)
- SS43話(満薫を守る2人)
- スイプリ16話(メロリズ)
ブルーム、ピーチ、メロディ登場
- 無印42話(皆元々一人じゃない)
- 5 24話(4人を励ますのぞみ)
- ハグプリ35話(さあや)
- Goプリ39話
ブラックとドリーム登場。スカイにお願いされ、よくわかんないけどやってみるよ!的な返しをするブラックがらしいなぁと感じた。
主人公プリキュアが出揃ったところで、歴代アイテムとマークが集結するくだりもオールスターズって感じでアツかった。
コマ送りで見たい怒涛のバトルシーン
快進撃は止まらない。「今こそ!プリキュアの出番です!!」とスカイが切り出すと、とりまく人々や準プリキュアたち(エコーも!)が勢揃いし文字通りのオールスターズに。
そこからオールスターズDXシリーズを彷彿とさせる混合バトルシーンが次々と押し寄せる。音楽系、別フォーム隊、球技系と弓系、雷、宇宙、花、蝶などなど…一度ではその全てを見ることはできず、コマ送りかスローモーションで見たいくらい目が足りなかった。
プリアラとデパプリのレッツラまぜまぜ、ワンダフルファンファーレのどさくさに紛れてパパイヤが乗っかっちゃってるのには笑った。
ラメールとマーメイドによる人魚系プリキュアの共闘も。こういう組み合わせ見たかったやつ…!
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— 『映画プリキュアオールスターズ F』 (@precure_movie) 2023年9月21日
オールスターズ編
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想いをひとつに!
全プリキュア78人が大集合❣️
🌈大ヒット上映中🐰#映画プリキュアオールスターズF pic.twitter.com/MDm78RJHY7
キュアシュプリームとプーカ
坂本真綾さんのキュアシュプリーム、ホント凄かった。僕っ娘可愛いとかそんなこと言ってる場合じゃなかった。
シュプリームは敵っぽいよなぁと思ってはいたのでそこはあまり驚かなかったけど、その正体は思った以上に壮大でビビった。全プリキュアをも凌ぐ強さをもつ存在、最大の「俺TUEEE」が来てしまったのだ。。
あらゆる世界で自分が最強であると確認しているシュプリームが、プリキュアの強さに興味をもって自らもプリキュアをやってみようとする。でも、形を真似したり表層的なことをなぞるだけではだめで、いくら敵をバンバン倒そうとも*12満たされない。
この「形を真似る」過程で作られたのがプーカだった。だから前髪似てたのか…。しかし力を与えたのに使いこなさず役に立たないからという理由で、早々に捨てられてしまう。そのことがずっと尾を引いて、自分の力が嫌になっていたプーカを救ったのは紛れもなくプリキュアたち、とりわけプリズムチームの面々とエルちゃん*13だったと思う。
嫌いだったこの力で、誰かを助けたい!!その強い想いがキュアエンジェルやロイヤルキャンディなどの歴代妖精キュアと融合してキュアプーカが誕生したときは思わず声が出そうになった。
キュアプーカ可愛すぎん???
プリキュアの形だけなぞっていた創造主と、想いの力で本物のプリキュアになれた創造物。白コスチュームと灰色毛だった2人は、黒コスチュームと白コスチュームを纏う対照的な2人になっていた。シュプリームの孤独に寄り添うプーカ。
「ここから始めるプカ、もう一度、二人で」
この最後のセリフが鳥肌。黒と白の新たな「ふたりはプリキュア」が始まった瞬間だ…。
「F」の示すもの
「F」については作中で明確な言及はしていないが、予告編に出てきた単語をはじめ、色々複合的な意味をもったものなのかなぁという解釈ではある。
予告編に出た単語は以下
- Fight
- Friend
- Future
- First
- Forever
- Final...?
公式サイトにある単語は以下
- Festival
- Fukkatsu
OP曲と挿入歌の歌詞にある単語は以下
- Fellows
- Friends
- Fantastic
- Future
- Forever
- Final
しかし3回ほど観て、キュアシュプリームとキュアプーカのあのラストシーンを見るに、「Futari」のFでもあるのかなぁと感じるなどした。
その他箇条書き
- 「はらぺこった~~~!!」でタイトル出て、「はらぺこった~~~!!」でエピローグ始まったw
- やばそうなキノコに目を光らせるゆいとまなつw「なんとなくだめだと思います!!」
- めっちゃ走るのどかちゃんw
- 街の人たちに訊いてもみんな同じようなことしか話さない…ってくだりが、RPGみたいで滑稽だった。
- 城に正面から入ってくるのサマーらしいw
- 城内で敵を蹴散らしながらの「ビクトリー♪」するラメールかわいい
- 再会を喜ぶ一同、エルちゃんをツンツンするバタフライw
- 回想の冒頭でミルキィローズがやられるカット、これだけで絶望が伝わる…
- シュプリームの変身バンクみたいなの美しかわいい。うさぎモチーフなのにゾクゾクさせる
- 「大人にもカッコつけさせてよね!」というバタフライも、「プリンセスを頼みます!」と特攻していくウィングもカッコよすぎる…
- 「さよなら、最後のプリキュア…」とスカイ・プリズムに言い渡した直後にマジェスティが降り立つのタイミング素晴らしい~~
- ショコマカの新規イチャコラにこんなに尺を割いていいんですか!?(好き)
- 選抜チームと歴代主人公以外で声があったのマーメイドとショコラの2人だけじゃん
- ブラホワ「強いか弱いかじゃない!私達の明日は自分で決める!」
- シュプリームに狙われるプーカに「なんでもできる!なんでもなれる!」と応援するエール。ここで15周年時の主役持ってくるの最高すぎる。
- やったー!来年もあるぞ!!Finalじゃない!!
まとめ
ひろプリチームの活躍、後半9代メンバーによる交流、オールスターズの混合バトルなど、盛りだくさんの要素で20周年記念にふさわしい映画だった。
「ふたりはプリキュア」から始まったプリキュアの歴史。作品が変わりながらも、その根底にある想いをバトンのように繋いでいった。「ひろがるスカイ!プリキュア」までのプリキュアの想いを繋いで、新たなプリキュア2人の歴史が始まろうとする終わり方はとても感慨深いものがあった。
総勢78人のプリキュアによるEDダンスでしばらく余韻に浸りたいと思う。
*1:この時点でグッズはほぼ全滅、パンフすら完売であった
*2:ミラクルライトではない別なものになっていた。2021春(ゆめのまち)はペンダント、2021秋(雪のプリンセス)・2022(お子様ランチ)は指輪。
*3:2015〜2019から1人ずつ+2020〜2022から2人ずつ+ひろプリ
*4:キュアシュプリームのときは"それっぽい"作品ロゴが出てくるが、はっきりとは読み取れない。
*5:ツバサとエルちゃんは除く
*6:ローラが人魚なこと、ララの触覚、アスミがノースリーブでも寒がらないことなど(これは理由言及はなかったが…)
*7:「ヒーローとは、泣いている子を見捨てない…そしてヒーローとは!どんなときも笑顔を絶やさず、今一番大事なことをするものです!!」
*8:てか、中の人たちラジオ「ひだかくま」パーソナリティじゃんw
*9:ましろをギュムっと踏み台にして飛んでくるんだけど、ここのアフレコさすがに別撮りだよね…?w
*10:キュアミルキーの母星・サマーン星では成人と定義される
*11:まほプリ、スタプリ、プリアラがどのタイミングで流れたか3回観てもわからなかった…どこかには入ってたと思うが。。
*12:攻撃時、黒い爪の指を2本高々と掲げるポーズカッコよくて好き
*13:のどかもエルちゃんもプーカに「だいじょうぶ」と手を取ってたんだよね