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面白い設定だけど終わり方にモヤモヤ︰「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」

ディズニープラスの「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」全8話を見た。

切り口としては面白かったけれど、なんかあまりスッキリとしない終わり方だった。。

「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」

作品情報

配信開始日2023年12月20日
配信ディズニープラス
監督萩原健太郎
アニメーション監督︰大塚隆史
脚本藤本匡太、大江崇允、川原杏奈
キャスト
※敬称略
中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、SUMIRE、津田健次郎、武内駿輔、田中麗奈、三浦誠己、成海璃子/新田真剣佑(友情出演)、森田剛
公式サイト『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』公式サイト|ディズニープラス公式
『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』特設サイト|ディズニープラス

ディズニープラス完全オリジナル作品であり、「アニメと実写の融合」を全面にフィーチャーしている。

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Production I.Gがアニメーション制作を行い、「約束のネバーランド」で知られる出水ぽすかがコンセプトアートを手がける。

放送前はVRイベントや駅内サイネージなど、大々的なプロモーションが行われていた。

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剛くんの役どころ

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柴田/スペース役で実写・アニメの両パートに出演。第一報を聞いたときはディズニーのイメージから「ファンタジーな剛くんか?!」と思ったものだが、どうやら訳ありな「謎の男」ということで…ほんと"謎の男俳優"になりつつある昨今w

ツダケンさんとのツーショ良き…

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インタビュー記事もカッコいい

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髪が風になびくのカッコいい

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各話リスト

1本の長編なのか連続ものなのかわからず、ディズニープラス契約のタイミングをうかがっていたが、蓋を開けてみたら全8話の連続ドラマだった。私は年明け、5話配信後から契約した。

話数 サブタイトル 時間 配信開始日
1話 「最後の戦い」 46分 2023年12月20日
2話 「秘密の部屋」 33分 2023年12月20日
3話 「横須賀に来た少年」 39分 2023年12月27日
4話 「あたらしい国」 44分 2023年12月27日
5話 「創造主」 36分 2024年1月3日
6話 「空飛ぶ島」 44分 2024年1月10日
7話 「目醒め」 33分 2024年1月17日
8話 「世界を開く扉」 51分 2024年1月24日

配信に先がけて開催された12月11日のワールドプレミアでは1〜3話が先行上映された。

そのワールドプレミアではおちゃめ発言もw

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ワンダーハッチ感想(ネタバレあり)

各話感想タイーツ

今回は1話見るごとにタイッツーに感想を投稿していたので各話感想はこちら参照。たぶんログインしなくても見れる…はず

剛担的には見どころ多め

わざわざ契約して見てる以上、出番や見どころはたくさんあってほしいものだが、その点においてはとても満足。「謎の男」と伏せられてしまうのも納得の、物語にガッツリ絡む役どころだった。

10年前、ジャイロのドラゴン・ボンズが放つシャボン玉のようなものによってウーパナンタから理の外(横須賀市)に飛ばされてしまった英雄スペース。そのせいもあってかシャボン玉を吹く子供を見ただけで静かに半ギレ。怖いってばw

ちなみに、このシーンは公式からもネタにされているw傷をえぐるなww

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終盤ではアクタとのバトルシーンも。元・英雄同士の譲れない戦い。個人的にはワイヤーアクションって謎重力かかっててあまり好きではないのだが、殺陣やってる剛くんが見れるだけでファン的には有り難いので謎重力のことは気にしないことにする。

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2〜4話までは柴田の不審者ぶりが極まってて、入ったばかりのバイトが急に消えたり、店長がいないと話す後ろで遺体発見のニュースが流れていたり、犬同伴を注意したカフェ店員に「…外で話しましょうか?」と言ったり、とにかく「描写されてないけどなんかしたでしょ絶対」ってヤバさを纏っていて、それがじわじわとタイムたちの方へ迫ってくる怖さがあった。

でも5話でスペースの過去が語られ、バラジカサム教*1に傾倒し集団自決した息子マウルのことや、かつて共に理を目指したジャイロのことなどを知ると、「ウーパナンタの民を救いたい」という気持ちがヤバい方向へ暴走しちゃってるんだな…と見方が変わってくる。

なんやかんやタイムたちの脅威となっていたが、最終話では娘サイラを庇ってカタルスの熱線を浴びて死んでしまう…。ピュトンピュトに操られているとはいえ、自分の相棒ドラゴンに殺されるという無念。サイラの腕の中で息絶えるシーンはなんとも切なかった。

アニメと実写の繋がり

現実世界→実写、異世界→アニメ、という見せ方や、それらを行き来する場面展開は意外とすんなり入ってこれた。

どういうわけかボンズの放つシャボン玉のようなものに取り込まれると現実世界のどこかに飛ばされ*2、そこに在った物が代わりに異世界側に降ってくる。その「理の外」から来た物たちを収集して楽しんでいるサイラが、アクタ消失時に得た漫画(キャプ翼)でタイムと共に日本語を解読しようと試みるところもユニークだ。

漫画家であるナギの母・ハナは、ある日なにかに取り憑かれたかのようにウーパナンタやドラゴン乗りたちの絵を部屋中に描きまくっていた。ナギがその部屋に初めて入ったあと、消えたアクタを追ってタイムとガフィンがこちら側に転移してくる。アニメと実写が初めてクロスする序盤のシーンはとてもワクワクした。

ウーパナンタ語

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ウーパナンタ民が話す言葉は、本作のために作られた架空言語。作者本人によるウーパナンタ語講座もYouTubeに上がっている。

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知らない言葉感があってそれっぽいのだが、序盤アニメパートである瞬間から突然日本語を話し出す。タイムとサイラが日本語を解読していくのはさらに後なのだが、まぁなんか視聴者は急に翻訳コンニャクを食わされたのだと思うことにするw

それにしても、実在しない架空言語の台詞で演技するのはとても大変だろうなと思った。ナチュラルに話していてすごい。ただ、ウーパナンタ語を初めて聴いたアニメパートはより訛っているように聞こえたが、そういうものなのだろうか。

アクタとスペース、それぞれの正義

アクタもスペースも、現実世界に来てから激しく人が変わってしまっている。というか、環境がここまで人を変えてしまうのだろう。多くのドラゴン乗りが持つ「心の声が聞ける能力」は、現実世界において聞きたくもない醜い声に曝されることとなる。

スペース(柴田)は10年間もいてすっかり嫌気がさしており、同様に飛ばされてきた仲間たちとともにコンビニを占拠*3、ウーパナンタ民を救うため「創造主」を殺す機会を虎視眈々と伺う。ハナが「創造主」ではないとわかったあとも、ピュトンピュトを利用して現実世界を支配し、ウーパナンタ民の新しい居場所にしようとする。

一方でアクタは何年いるのかわからない*4が、能力を活用してお悩み相談配信をする傍ら、悪人をぶちのめしては裁判にかけられる日々。正しいことをしたつもりでも法によって否定される現実世界。しかし弁護士の虹咲との出会いが運命を変える*5。アクタは理解し合える存在をみつけたことで、自分を支持してくれる人々とともに猿島で共同生活を始めた。ウーパナンタに戻る気はもはやない。

わけもわからず横須賀市に飛ばされた2人はそれぞれにこの世界の人間に失望するが、スペースは危機に瀕しているウーパナンタ民のために、アクタは猿島にいる大切な家族と仲間のために、互いの正義をぶつけ合う。

…まぁその後どっちも死んじゃう*6んだけど。。

モヤモヤする最終回

しかしストーリー、これで終わるには色々投げっぱなしでは?と思う面もしばしば。ラストシーンも意味深な塔?が出現してたし、これシーズン2ありきの話だったりするのかな。。

主人公のナギは共感覚を持つことで周りから孤立し、空想に耽るどこか冷めた態度の少女なのだけれど、タイムとの出会いや冒険を通して「逃げてたら何も変われない」と気づき、ウーパナンタに行こうとするハナとは帯同せず横須賀に残る決意をした。

しかしウーパナンタ側はというと、ハナはおろかタイチまでもそっちへ行ってしまいなんか楽しそうにやっている。タイチはそれでいいんか…?そもそもナギにはハナの存命をひた隠しにしていた*7しなぁ。。

で、残されたナギはというと、アクタを亡くした虹咲とその子供、横須賀に居続けるサイラの4人で共同生活しているようで…学生と新生児親抱えて稼げるのサイラだけだけど、生活大丈夫か!?

てか、このピュトンピュトの一件においてナギは特に何もしてないような……。タイムがピュトンピュトと対話を試みるときも結局タイムが途中でナギを返してしまったし。

ハナの言葉「これだけは忘れないで。あなたの想像力は、世界の扉を開く」がまだ回収されてない気がする*8。ハッチが開いてピュトンピュトがウーパナンタから横須賀へ侵入してきたことは、ここで言う「世界の扉を開く」とは違うよなぁ…??だってナギ何もしてないし…「ナギの想像力」が何かに寄与してたっけ?

ピュトンピュトと半年以上対話を続けているタイムの自己犠牲エンド、ってのもなんか報われないというか。このままずっと均衡状態を保つにもタイムの体力の限界が来そうだし。やっぱハナの言葉の意味が効いてくるのは、このあとなんじゃないかなぁ。

まとめ

ワンダーハッチ、序盤はワクワクしたし色んな要素もあって楽しんで見てたけど、ラストはモヤモヤしたなぁ…と言うのが正直な感想。

スペース死んじゃったからなぁ…この先シーズン2が来たとして、見るかどうか悩む。。

それはそうと、ノザキさんのEDイラストすごく好きだったな。あれは毎回癒しだった。

*1:「理の外」にはウーパナンタの「創造主」がいて、そのせいで理やイイドが枯れてきている、とする邪教。災厄から逃れるために理の外へ行こうと、信者たちが相次いで投身する。

*2:しかし目の前から人が消えるので、それは一般的には死んだものとみなされる。スペースも「亡き英雄」と称されていた。

*3:それにしてもグループ名「コンビニ団」は笑ってしまうwオフショットかわいい。

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*4:地図のプロットによると、アクタが来たのは2022年6月とある。今がいつの設定なのか?

*5:アクタがウーパナンタ民だと打ち明けてから、虹咲のお腹に新しい命が宿るまでの過程が描かれていないが、どのくらい時が経ったのか?

*6:アクタはタイムとの共闘の末、「お前は先に行け」的展開で死んでしまう。しかしこれまで見せたアクタの強さならあれくらい切り抜けられそうなものなのに、なんかご都合的に退場した印象。。

*7:サイラに見抜かれてしぶしぶ打ち明けてたし。植物状態な母親の姿を見せるのは酷だと思って死んだことにしてたのかもだけど。。

*8:今回むしろ想像力を活かしてイイドであれこれ作り出してたのは友達のソンだし。