剛くんの舞台を2年ぶりに鑑賞。怒涛の会話劇とほんのり重たいストーリーに、初回の鑑賞直後はどんよりとしてしまった。
「みんな我が子 -All My Sons-」
開催概要
開催期間 | 東京公演︰2022年5月10日~2022年5月30日(全25公演)5月17日〜5月25日の11公演中止 大阪公演︰2022年6月3日〜2022年6月8日(全8公演) |
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場所 | 東京公演︰Bunkamuraシアターコクーン 大阪公演︰森ノ宮ピロティホール |
チケット | 東京公演 S席︰11000円 A席︰9000円 コクーンシート︰5500円 大阪公演︰11500円 |
脚本 | アーサー・ミラー 翻訳︰広田敦郎 |
演出 | リンゼイ・ポズナー |
出演者 (敬称略) | 堤真一、森田剛、西野七瀬、大東駿介、栗田桃子、金子岳憲、穴田有里、山崎一、伊藤蘭 |
「みんな我が子」は1947年にブロードウェイで初演、その後も世界中で上演されているアーサー・ミラーの代表作。
剛くんにとってはV6解散後初の舞台で、「FORTUNE」以来2年ぶりの出演となる。
- 第1幕︰60分(休憩20分)
- 第2・3幕︰85分
剛くんの役どころ
堤真一さん演じるジョー・ケラーの長男、クリス・ケラー役。
第二次世界大戦後、戦場から帰ってこない次男の婚約者・アンに密かな恋心を抱いている。
会場について
東京公演の会場・シアターコクーンは剛くんの舞台で何度か来ている。これで5作目だとか。
- 血は立ったまま眠っている
- 祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜
- ビニールの城
- 空ばかり見ていた
- みんな我が子 -All My Sons- ←New!!
5月15日昼公演の感想
※ここからネタバレ注意
twitter.com舞台観劇でいつも思うんだけど、
— しゃとーぶりあん🐻🐟♥みんな我が子5/15・22 (@oniku_daisuki) 2022年5月15日
有名作品で自分はミリしらの場合、予習なしド初見で臨むか、ある程度ストーリーを(なんならオチまで)知ってから臨むかで迷う。
ストーリー追うのと役者の演技に注目するのが並行でできなくて。でも初見の衝撃も大事にしたくて。
今回のような世界中で上演されている作品の場合、ある程度ストーリー知っといた方がいいのか迷ったが、結局ネタバレには触れずド初見で挑むことにした。実はもう1枚チケットを取っているので、2周目を楽しめる余裕があったからだ。中止になってしまった…涙
席はなんと2階最後列通路沿い。先月のミッチーのワンマンショーも2階最後列通路沿いだったのだが、なんの因果か。。でも見晴らしはよかった。
怒涛の会話劇
幕が開くとジョーたちが朝の雑談をしているシーンから始まる。ずっと他愛無い話をしているが、その後話者が入れ代わり立ち代わり現れるものの場面自体はそれほど変化しない。
1幕の1時間でどれほど喋っていただろう。ストーリーを公式サイトのあらすじレベルでしか把握していないため、彼らの話のどこが重要でどこが聞き流していいところなのかがわからず、ひたすら延々と続く会話劇を観ているのがだんだん辛くなってきた。無理な話だが字幕がほしいとさえ思った。
これ、演じる方もかなり大変だが観る方も大変である。昨夜は早めに寝ておけばよかったと後悔しつつ、オペラグラスから必死で舞台を凝視していた。
クリスについて
1幕のクリスがアンへの告白に成功し、なんならずっと待ってたとまで言われて飛び上がるシーンがめちゃくちゃ可愛かった(短髪になって見た目若返ってる剛くんも良きかな…)。
2幕ではついにジョージが登場し、家族の雲行きがますます怪しくなっていく。この辺のくだりもシリアスで、父がしたことを追及しようとするクリスのシーンは固唾を飲んだが、時々自分の意識が飛びかけていたのでもう一度ちゃんと見返したかった。
3幕ラスト、銃声のあとのくだりはせつなかった。父に問いただすときの毅然とした態度から一転して、幼い子供のように狼狽するさま、ケイトが*1すがりついて包み込むさまはなんとも言えない余韻を残した。このあとケイトは一人ぼっちになってしまうのか、それともクリスがなんとかするのか、アンとはどうなるのか。
登場人物の裏表
この舞台の登場人物、結構色んなところで本音と建前というか、思っていることと発言していることに差異がある。自分を正当化しながらなんとか日常をやり過ごしていることがうかがえる。
なんか自分の周りでもこういうことあったなぁ…と、うんざりした気分にもなる。
なんかね、私には散々その人の悪口言ってるのに本人の前ではおべっかしてる大叔母とか、その人がいないところで辛辣な評価してるのに本人が現れると普通に仲良さそうに接してる元同僚とか、そういういや〜なところ思い出しちゃってな。今日の舞台の登場人物。
— しゃとーぶりあん🐻🐟♥みんな我が子5/15・22 (@oniku_daisuki) 2022年5月15日
そしてケイトにラリーが亡くなっている決定的な証拠を突きつけるアンのくだり…あれが何より衝撃的である。3年も戻ってこないことから、ケイト以外はもう諦めに近い気持ちでいたものの、手紙に書かれていた死の真相はあまりにも残酷だった。
ラリーの生存を意地でも信じ続けるケイトはときに悲痛で、ときに狂ったようにも見えていたが、ラストのうろたえるクリスに対する態度は母の愛を感じた。
2回目鑑賞叶わず…
想像以上にセリフの多い会話劇で面食らったが、観終わったあともところどころ思い出してはずしーんとなっている。
帰宅後パンフにも目を通し、次回観る時はあのシーンやこのシーンに注目してみようとか色々考えていたのだが…
twitter.com【中止対象公演】
— 森田 剛_GO MORITA (@GoMorita_JP) 2022年5月16日
5月17 日(火)13:30開演
~22日(日)13:30開演の公演(計8公演)
チケットの払い戻しなど、
詳細は下記にて確認をお願いいたします。https://t.co/FMNrq0p6nC
翌日、まさかの一部公演中止発表。行く予定だった回が中止になってしまった。。
「FORTUNE」では大千秋楽含む5公演がコロナで中止になってしまったが、今回は東京公演の中盤8公演*2中止…仕方がないこととはいえ悔しい。